ここ20数年で、債権債務処理といった、借金などの負債を処理する環境は大きく変化してしまいました。
バブル崩壊を契機に、必要に迫られて、債務の処理方法について大きく見直されたといえるのかもしれません。
それまでは、最終的に破産を選択肢して、それで全て終了という手法しかなかったものが、多種多様な取り組みが可能になりました。
もはや、債権債務処理の場面においては、過去の常識や知識が、全く通用しないといえるのかもしれません。
今後の事業や人生を守るために、どの様な対応をすればいいのか、常に経営者は知恵をふり絞ってきました。
特に、経営が厳しくなると、様々な事柄が頭を駆け巡ります。
事業と人生を守るために、最低限必要な資産を保全し、事業を守り維持するためにはどうすればいいのか・・・。
そんな難しい場面で、資産を保全するということが、どこまで許されて可能なのか・・・経営者は頭を悩ませ続けてきたのです。
そして、そこから得られた結果が・・・資産の保全の3原則でした。
① 資産を知られない
・・・資産の存在を知られなければ、債権回収のしようがありません。
② 資産に価値がない
・・・資産の評価より負債が多ければ、債権回収する意味がありません。
③ 資産の名義が違う
・・・資産の所有が債務者でなければ、債権回収の対象になりません。
これらの3原則を、様々に活用することで、最低限必要な資産を維持して、事業や人生を守ってきました。
資産を守ることについて、ネガティブな表現をされる専門家もおられますが、それは経営者の責任をはき違えていると思います。
経営者には、従業員や取引先などの社会的弱者に対して、そして事業を維持することについて大きな責任があるのです。
従業員などの人生を守るために、事業を維持して継続する必要があり、そのために必要な最低限の資産を保全することに、何の問題があるというのでしょうか。
経営者の責任として、事業と人生を守る予防策として、これら3原則の活用により、資産の予防的保全を実施することに躊躇する必要はないと思います。
ところが、事業と人生を守る予防策としての資産の保全の3原則が崩れてしまいました。
昨年4月の、民法改正と民事執行法改正にともなう、財産開示手続の改正や第3者からの情報開示手続などの執行により、資産の存在が知られるようになりました。
不動産や預金口座,上場株式といった主要資産が、第3者からの情報開示手続などという裁判上の手続きにより、債権者に知られる可能性が大きくなったのです。
表現を変えると、『資産を知られない』という対策は無効になり、これらの資産は知られるものだと考えた方が無難だということになります。
そうなると、資産を保全する対策は、『資産に価値がない』か、『資産の名義が違う』という2つを活用するしかありません。
『資産に価値がない』という方法は、活用場面が限定されますので、経営危機に陥った状況では『資産の名義が違う』という方法が対策として主体になるでしょう。
具体的には、債権回収の対象となる債務者と、資産の所有者の人格を変えるということになります。
最低限必要な資産を、借金をした主債務者や、その保証をした保証人以外の所有にすることで、債権回収の対象外となり、保全できるということになるのです。
そして、対象となる守るべき資産は、様々に存在すると思います。
ここで大事なことは、事業と人生を確保するために、最低限必要な資産だけを対象にするということです。
事業の継続に必要な、不動産や設備,什器,備品,不動産,車両など、そして当座の資金などが主要な対象物になると思います。
他に忘れてはならないものが、最優先の資産といえる従業員や取引先、更には得意先なども喪失する訳にはいきません。
また、経営者の自宅なども、優先して保全したい資産だといえます。
自宅については、借入の担保にされやすいので、建築時からの予防対策が有効になります。
重要なポイントは、事業で取引をしている金融機関以外で住宅ローンを借りるということになります。
具体的には、事業の取引銀行がA銀行とすれば、経営者自宅の住宅ローンはB銀行で借りてください。
これにより、自宅にはB銀行が優先順位の高い担保を設定することになり、A銀行が事業資金融資の担保として自宅に担保を設定したとしても、後順位となります。
そして、金融事故発生時において、自宅の競売時評価と住宅ローン残高を比べると、多くの場合、住宅ローン残高の方が多いといえます。
そうなると、経営者が任意売却で自宅を処分しない限り、A銀行の取り分はほとんどないか、競売にさえならないということになります。
したがって、住宅ローンさえ金融事故にしなければ、自宅は保全できるということになるのです。
実際に経営危機を感じる状況などであれば、無茶な保全はしないようにしてください。
もしも、詐害行為と間違われでもすれば、大変なことになってしまいます。
それでも、資産の予防的な保全を諦める必要はありません。
理屈をしっかりと理解して、事業と人生を守る予防策として取り組んでください。
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