悲しいアドバイス・・・
何故、破産を選択したのか、私には全く理解できません。
まだまだ、事業を維持できる選択肢があるのに、その専門家は具体的な根拠を提示せずに、ご相談者の『資金繰りが厳しいので・・・』という言葉だけで、破産を選択させました。
しかも、相談者が持参した財務諸表など見もせずに、精神的に追い詰められているご相談者に、『破産しか方法はない・・・』と断言したのです。
信頼して相談した専門家が、その様に断言をすれば、何も知識のない相談者は従うしかありません・・・。
何故、破産を選択したのか、私には全く理解できません。
まだまだ、事業を維持できる選択肢があるのに、その専門家は具体的な根拠を提示せずに、ご相談者の『資金繰りが厳しいので・・・』という言葉だけで、破産を選択させました。
しかも、相談者が持参した財務諸表など見もせずに、精神的に追い詰められているご相談者に、『破産しか方法はない・・・』と断言したのです。
信頼して相談した専門家が、その様に断言をすれば、何も知識のない相談者は従うしかありません・・・。
昔、中小企業の経営者は、資金繰りが破綻する様な状況になれば、破産を思い浮かべるしかありませんでした。
まだ、夜逃げや自殺などいった最悪の選択ではないことを、喜ぶべき悲しい時代だったのかもしれません。
最近は、様々な制度や手段が存在するようになり、中小企業の経営者も状況に合わせて、取組むべき方法を選択できるようになりました。
破産などといったジエンドの選択ではなく、再生などといった将来につながる選択をすることにより、事業や人生を守ることができる可能性が広がり、経営者として再スタートをすることが夢ではない環境になったのです。
ここ20年ほどで、中小企業に関わる政策や制度といった環境は、随分と大きな変化を遂げました。
特に、事業の再生や、債務処理といったジャンルにおいては、画期的な改善が実施されたといえます。
バブル崩壊後、長期に亘る不況から脱出できない環境において、その原因を根本から処理すべく、平成11年にサービサー法が導入されたのが始まりだといえるでしょう。
その後、事業の再生に関わる政策の確立や、具体的に経営改善を支援する制度の充実、再生や整理をスムーズに進める手続きの確保など、驚くほどの体制が用意されました。
その結果は、劇的な程に内容は変化していました。
借入金の、元本の返済及び利息の支払いについて、リスケジュールとして減免してもらうことが容易になりました・・・。
様々な機関が、再生をするために経営改善を支援し、経営改善計画の策定などについても協力し助成金を出してくれるようになりました・・・。
経営者どころか、第三者の保証人が当たり前の融資の条件だったのが、今は、経営者さえ保証しなくていいというのが基本になりつつあります・・・。
債権者に、一部の債権を放棄してもらったうえで、事業を維持することが不可能ではなくなりました・・・。
事業の整理や破産をしても、保証人である経営者の自宅などの資産を守ることが不可能ではなくなりました・・・。
これらは、ここ20年ほどの間で、可能となった対応方法の1例に過ぎませんが、これだけでも驚くほどに変わったといえるでしょう。
この変化を認識しておれば、様々な対策を実施することができます。
活用することにより、最善の結果を得て、事業も人生も繋ぐことが可能になるでしょう。
ところが、多くの経営者は、この事実をご存じありません。
詳しくご存じないから、具体的に活用することができず、昔の様な定番の選択により、悲しい結末を迎えることになってしまいます。
ほんの僅かな知識さえあれば、事業も、人生も、確実に好転していたはずなのです。
取組むことの可能な選択肢について、具体的な内容まで、理解する必要はないでしょう。
可能性として、その存在を知っているだけで、いざという時に、その知識を引っ張り出して活用することができる様になります。
債権債務を処理する場面は、取り返しのつかない場面ですから、少しでも知識を持つようにして、後悔しない対応を心掛けてください。
平成26年に、保証債務や債権放棄の処理を激変させた、『経営者保証に関するガイドライン』と『特定調停スキーム』が運用開始されました。
5年が経過し、頭の片隅に知識として残っていても、薄くなっている経営者も少なくないと思います。
今でも、十分に有効な活用が可能な制度であり、中小企業経営者にとって不可欠な知識だといえますので、あらためて簡単にご紹介をいたします。
今さらながらと言わずに、今一度、お目通しをください。
『経営者保証に関するガイドライン』について
経営者保証に関するガイドラインは、事業の運転資金に伴う金融機関借入についての、経営者としての保証を根本的に見直す制度になっており、概略は以下の通りです。
◇ 保証契約時等の対応
1. 経営者の保証に依存しない融資の一層の促進
・新規の融資に伴う経営者としての保証については、一定の要件の下に求めない。
・保証の機能を代替えする新たな融資手法のメニューを充実させる。
2. やむをえず経営者保証を締結する場合の債権者の対応
・保証契約について、具体的に債務者に説明をする。
・保証する金額について、債権者は誠実・適切に対応をする。
3. 既存の保証契約の適切な見直し
・事業承継時において、後継者への保証債務承継を前提としない。
・経営者保証の必要性について検証し、保証契約の解除についても適切に判断
4. 債務者は、信頼性の高い情報を提供し、開示要請にも適切に対応する。
◇ 保証債務の整理時等の対応
1. 経営者としての責任の在り方を見直す。
・状況を総合的に勘案し、経済的合理性のある場合は経営者としての継続を容認。
2. 保証債務の履行基準を見直す
・保証人としての履行能力により、残存財産を決定する。
・新たな展開のため、華美でない自宅や一定期間の生計費に相当する資産を残存する。
・事業継続に必要な資産は、保証人から法人に譲渡し、保証債務の返済原資から除外。
『特定調停スキーム』について
特定調停スキームは、特定の債権者だけを対象に、信用不安を発生させずに、債権放棄などの活用も可能な事業再生スキームになっており、概要は以下の通りです。
◇ 基本的な仕組み
1. 既存の特定調停を利用し、中規模以下の中小零細企業を対象とした私的再生手法。
2. 民間当事者間の事前協議により、裁判所に申し立てる。
3. 裁判所を活用するが、法的手続きではなく私的な手続き。
◇ 特定調停スキームのメリット
1. 金融機関等の特定の債権者だけを対象とする事が出来る。
2. 信用保証協会等の政府系機関も対象となり、求償権の債務免除も可能性がある。
3. 弁護士等の専門家に依頼する費用について、一定の条件で支援を受けられる。
4. 債権放棄・債務免除について、税務処理が可能となる。
◇ 特定調停スキームの条件
1. 弁護士等の専門家に依頼し、事前に対象とする債権者金融機関等と事前に協議する。
2. 裁判所への申し立て前に、事前に債権放棄の合意を取り付ける。
3. 合理的で実現可能な事業計画や収支計画を策定する。
詳しい内容は、ホームページをご覧ください,
↓
会社再生・経営危機打開・事業承継オンラインセミナーをご覧ください,
↓
ランキングです クリックして応援してください
↓
ランキングです クリックして応援してください
↓
銀行などの債権者は、債務者の状況により対応を変化させます。
特に、日本政策金融公庫や信用保証協会といった公的な機関は、債務者の状況や環境に随分と配慮を見せる様になりました。
それは、通常の取引の場面でもそうですが、リスケジュールや期限の利益の喪失,代位弁済といった債権債務処理に関わる場面ではなおさらです。
債務者がご高齢であったり、お身体が悪かった場合などでは、あの強面の債権者が、思いがけない様な人間味を持った対応を見せることがあるのです。
インターネットで、事業再生に関するホームページを探していると、『破産など、必要ない!』というテーマを見かけます。
当たり前の様に使われているテーマの様で、実は私も、16年前に作成した会社のホームページでは、この『破産など、必要ない!』というテーマをキーワードにしていました。
しかし、12年ほど前のリニューアル時には、このキーワードを削除しました。
それは、経営危機という場面においては、一定の条件下で、破産も1つの選択肢になりうるからなのです。
自分の事より、従業員の事を考えとか、会社の将来を考えてなどと述べられる経営者は少なくありません。
経営者の美学として、この様に表現をされるのでしょうが、ほとんどが建前ではないでしょうか。
本音としては、やはり自らが可愛く、その家族を守ることなどを優先しようとすることがほとんどだと思います。
ところが、本気で、従業員と会社の将来のことを考え、私財を投げ打とうとされる老経営者がおられます。
さすがに、10日間の長期連休は、長すぎたように思います。
日本は連休でも、海外の経済は活動を続けていましたから、何か大きな出来事が発生すれば、日本での対応は大変なことになっていたと思います。
このGW10日間に、株価が暴落しても、債務担保証券(CDO)が破綻しても、何が発生しても不思議ではないというタイミングだったのではないでしょうか。
幸い、大きな経済的な事件もなく、10日間のGWは終わろうとしていましたが、最終日に驚くべきニュースが飛び込んできました。
新年のカウントダウンと同じ様な風景が、全国で繰り広げられました。
30年に一度の、この記念すべき瞬間を祝おうと、予想通りカウントダウンはお祭り騒ぎで、お祝いムード一色です。
ただ、新しい年に期待をかける新年のカウントダウンとは違い、平成という過ぎ去ろうとする時代を忘れてはいません。
この元号の変わるカウントダウンは、平成の天皇陛下への感謝の言葉が、日本中で溢れかえっていたのです。