経営者である以上、現在の経営形態で事業を維持するというのは、最優先の取り組みであり目標だといえるでしょう。
そのために、業績が悪化した場合などは、再生を目指して経営改善に取組むことになります。
しかし、経営改善は、簡単な取組ではありません・・・。
経営改善は、必ず成功するものでもありません。
優先して経営改善に取組むことは大事ですが、経営者としては、経営改善を失敗したときのことを考えておく必要もあるでしょう。
事業再生において、経営改善によって再生を目指すというのは最優先の手続きになります。
再生することで、関係者への負担は回避できますし、経営者としても、現状のままでの再生が理想だといえるのです。
しかし、経営改善は必ず成功するものではありません。
実は、その成功率も高いとはいえないのです。
したがって、経営改善が成功しないときのことを事前に検討しておくのは、経営者として当然の責務だといえます。
経営の改善が困難なのに、いつまでも再生だけに固執すれば状況をより悪化させることになります。
状況により、根拠をもって、スムーズに最適な方向に舵を切り替える必要があるのです。
ただ、経営改善を諦めるとは、現在の経営形態の維持・継続を諦めるということになります。
結果として、事業を維持し再生できる可能性は十分にあるといえますが、今の会社を整理して倒産させることになるかもしれません。
この方向転換は、経営者にとって非常に難しいテーマであり、苦渋の決断を迫られることになるでしょう。
全力で経営改善に取組んでも、いつまでも営業黒字化の目途が立たず、資金繰りも改善する目途が得られないならば、経営者の責任としての判断が求められます。
この判断ついて、どの様な状況や環境になれば、その決断をするしかないという基準を、事前に検討し認識しておくことが重要になるでしょう。
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