インターネットで、事業再生に関するホームページを探していると、『破産など、必要ない!』というテーマを見かけます。
当たり前の様に使われているテーマの様で、実は私も、16年前に作成した会社のホームページでは、この『破産など、必要ない!』というテーマをキーワードにしていました。
しかし、12年ほど前のリニューアル時には、このキーワードを削除しました。
それは、経営危機という場面においては、一定の条件下で、破産も1つの選択肢になりうるからなのです。
始めてご相談に来られた経営者に、破産はまだ考える必要もないとお話をすると、皆さん驚かれます。
続けて、破産以外の整理方法を検討しましょうと言うと、ほとんどの経営者は信じられない様な顔をされます。
さらに、夜逃げや自殺等などは考える必要もないとご説明すると安堵の顔をしていただけます。
多くのご相談者は、夜逃げや自殺さえも選択肢として検討しなければならないと思い、最善でも破産だと考えておられたのです。
専門家にご相談されても、破産しか方法はないと言われたのですから、それも仕方が無いのかもしれません。
しかし、それは大きな勘違いであり、現実はそんな悲観すべきものではなく、様々な選択肢が存在するのです。
ところが、ほとんどの経営者は、そんな選択肢などはご存じなく、破産をベースに考えようとされておりますので、破産という選択の是非について掘り下げて考えてみたいと思います。
中小零細企業が経営状況を悪化させ、資金繰りが破綻するような状況になると、破産しか方法がないように思われています。
現実的に、そんな状況に追い込まれた経営者が、弁護士などの専門家に相談に行かれても、多くの場合は破産を勧められるでしょう。
それは、破産という選択肢しか存在しないからではなく、相談された専門家や債権者である金融機関にとって、もっとも都合の良い選択肢が破産だからということになります。
専門家も、手間ばかりかかって儲からないことは嫌がりますから、収益性が高く手離れのよい破産を勧めることになります。
債権者である金融機関も、手間暇の掛かる手続きをされるよりも、破産をしてもらって損金処理できるほうが、全てにおいてスムーズなのです。
したがって、まだまだ事業継続が可能な状況なのに、専門家に相談すると破産を勧められ、債権者金融機関からも破産をするように要請され、他にも選択肢があるのに破産を選択する経営者が後を絶たないのです。
破産をすれば、当然にほとんどの資産を失い、社会的地位や名誉・人的ネットワークなども喪失してしまい、間違いに気づいても元に戻ることはできません。
そんな後悔をしないために、経営者は知識と情報を事前に手に入れ、他の選択肢について理解しておくことが必要なのです。
破産を、全面的に否定するつもりなど毛頭ありません。
一定の条件下では、ご相談者に破産をお勧めすることも、僅かですが存在します。
割合でいうと、ご相談件数の1%以下という少なさになりますが、その方がご相談者にとって良い選択であると判断すれば、躊躇なくお勧めするようにしています。
私のご相談者は、ご相談に来られている経営者であり、そのご相談者である経営者が、今後も安定的に人生を確保するには、どの様な対応や選択肢が良いかというコンサルティングをしているからです。
破産を回避する選択は必ず存在しますが、その選択が、後々に大きな負担となっては意味がありません。
セカンドオピニオンとしても、様々なご相談を受け、多くの専門家の取組みを見聞きしてきました。
多くの専門家は、やはり破産を回避する方向で取組むようにアドバイスをされているように思います。
しかし、無理に破産を回避しようとした結果、より深刻な環境に追いやられてしまっているご相談者も少なくありません。
あの時に破産しておけば、今頃は負債もなくて、もっと充実した人生を送られたはずのご相談者も少なくないでしょう。
経営危機や事業再生の場面においては、ただ、破産を否定するのではなく、まずは破産について十分に理解する必要があるのだろうと思います。
そして、その理解の下で、他の選択肢の検討をされると、より効果的な現実を手に入れることかできるのではないでしょうか。
この場面での選択は、後戻りできない人生の選択になるのですから・・・・。
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