一番大事なのは資金繰り・・・

建設業の経営者は、この様に言われました。

『当社は、実行予算書を活用して、受注工事毎の粗利益は十分に確保していたのです。』

粗利益の確保を最優先にして、会社を挙げて、しっかりとした工事管理を実施をされていたのですが、そんな会社が資金破綻を起こしました。

理由は簡単、しっかりとした資金繰りをしていなかったからです。

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債権債務処理は変わった・・・

 

平成26年2月を境に、中小零細企業の再生への取組みや、債権債務処理の手続きは激変しました。

それまでは、何とか事業を維持させる方向で、様々な政策が実施されていましたが、経済環境の変化により、金融庁を中心とした行政のスタンスが一変したのです。

再生の望みの無い企業については、新陳代謝を図るという方向に舵が切られ、ある意味、政策的な切り捨てが始まったともいえます。

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経営者が、最も辛いとき・・・

いくら考えても、答えを見いだせない時、思わずイライラされたことはありませんか。

こんな経験は、誰でもお持ちだろうと思いますが、考えれば考えるほど判らなくなり、それが長く続けば精神的にも不安定になってしまうでしょう。

逆に、どんな厳しく難しい答えであろうとも、答えを得ることにより、気持ちは落ち着くものだと思います。

この高いハードルを超えることさえできれば、その先には未来が広がると判れば、ハードルも低く感じるのかもしれません。

 

よく、経営危機で一番辛いのは、どんな状況の時かという質問をいただきます。

多くの方は、Xデーを迎える瞬間を想像されるようですが、私は違うと思います。

経営者が精神的に一番辛いのは、答えの出ない資金繰りに取り組まなければならない時だろうと思います。

しかも、それが何年も続くような長期間であれば、精神を病んでしまう程に辛いものなのです。

資金繰りの確保が出来た月初めは気持ちが明るくなるものの、支払の重なる月末前になると気持ちが落ち込み頭が痛くなるという、そんな、そう鬱といえるような状況に追い込まれてさえしまいます。

この時期の資金繰りは、支払い原資が100しかないのに、200の支払いをしなければならないという、答えの無い問題に取組む様なものですから、精神を病んでも不思議ではないでしょう。

経営危機での資金繰りは、出口の無い迷路に迷い込んだ様なものなのです。

 

精神的に一番厳しいのは、Xデーの直前だと言われる方も少なくありません。

たしかに、Xデーは、生半可な気持ちで迎えられるものではありませんが、具体的な手続きさえ踏んでおれば、ある意味、心を穏やかにして迎えられるものなのです。

経営危機でのXデーとは、債権債務の処理に、区切りをつけるタイミングの事になります。

利息の支払いを停止して、金融債務の処理を始めるタイミングはXデーになります。

金融債務について、期限の利益の喪失をさせるのも、Xデーへのタイミングでしょう。

商取引債権も含め、債権者集会などにより債務処理を図るタイミングもXデーです。

これから、具体的に債務処理に取り掛かるタイミングのことがXデーになり、今まで、形の上では正常に取引されていたものを、不健全な実体を露出させ不良化させることになります。

こんなタイミングですから、辛くて当たり前なのですが、その辛さの先に幸せがあれば、辛さも激減するのではないでしょうか。

 

ご相談者の表情は、状況に合わせて、判り易く変化をしていきます。

ご相談の開始当初は、ほとんどの方が厳しい表情をされています。

答えの出ない資金繰りに苦しみ、先の見えない不安に怯え、何をしていいか判らないもどかしさに、自然と厳しい表情になってしまうのでしょう。

それが、ご相談の回を重ね、様々な知識を習得されると共に、表情から厳しさは薄れていきます。

経営危機での資金繰り技術を身に付け、何をすべきか理解も出来て、その先が見えてくることで不安も薄らぐからでしょう。

そして、Xデーを迎える頃になると、表情は和らいでさえいます。

Xデーという、波乱のハードルを越えなければならないのにです。

たしかに、気持ちは高ぶっているのかもしれませんが、心は落ち着き穏やかで、目は輝いてさえいます。

Xデーというハードルの先には、明るい未来があるという答えを得られたからでしょう。

 

責任ある経営者として、答えの見いだせない状況は、気持ちを萎えさせてしまいます。

先の見えない不安が続けば、強い精神でも病んでしまい、本当に辛い状況に追い込まれます。

逆に、答えが見つかれば、気持ちは充実し、強い精神を取り戻すことが出来るという事なのです。

方向さえ見つけることができれば、経営危機の打開は難しくないのかもしれません。

 

 

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ご相談件数が1000件になりました・・・

私ごとですが、この仕事を始めて、14年目になりました。

そして、ご相談をさせていただいた件数が、遂に累計1000件を超えました。

1000件という件数が、多いのかどうかは別として、私にとって貴重な数字であるのは間違いありません。

仕事を振り返り、ここまでよく頑張れたというのが正直な気持ちです。

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銀行との交渉・・・

事業においては、様々な場面で交渉が必要になります。

多くの場合、その交渉は簡単ではないでしょうし、直接的な利害が絡むと極端に難しくなります。

特に、金融機関や商取引の債権者との交渉には、様々な配慮が必要になり、精神的な負担も増大し経営者にプレッシャーを与えます。

中小企業にとって、経営者の交渉能力が、事業の将来を左右すると言っても過言ではないのかもしれません。

 

洋画の題名にもなりましたが、ネゴシエーターという言葉を聞かれたことがあるのではないでしょうか。

利害関係人の双方が、納得のいく落とし処を見つけて合意が出来るように交渉をする人物のことをネゴシエーターといいます。

交渉のプロということであり、依頼者になり代わって交渉をまとめてくれるのですが、そんな商売が成立するほど交渉は難しく、その結果は重要だということなのでしょう。

交渉のプロに依頼すれば、精神的な負担も負うことなく、交渉もスムーズに進み良い結果を得られ易くはなるのでしょうが、当然に大きな費用が発生しますから、簡単に依頼をする訳にもいかないのです。

したがって、プロに依頼したいというぐらい難しい交渉も、自らが交渉に臨みまとめなければならないというのが中小企業であり、経営者が負わなければならない責任だということになります。

 

事業をするにおいて、交渉を必要とする場面は様々に存在しますが、特に、経営者に交渉テクニックが求められるのが金融機関との交渉ではないでしょうか。

その中でも、返済条件の変更などのネガティブな内容についての交渉は更に難しくなります。

『返済を減額してくれなんて、そんなお願いを出来るはずがない・・・』

『金融機関相手に、素人が交渉しても適当にあしらわれるだけ・・・』

『そんな依頼をすれば、信用がなくなり融資を引き揚げられる・・・』

などと、交渉する当事者である経営者が、交渉に臨む前から、この様に思い込んでおられるのが多いのです。

こんな考えで交渉に入れば、それこそ金融機関に適当に扱われ、良い結果が得られるはずもありません。

これが、素人交渉の特徴である『遠慮しすぎ・・・』というパターンになります。

交渉相手である金融機関の考え方や対応が判らないうえに、交渉自体が相手方に対して失礼ではないかという勘違いから、遠慮がてらに交渉をしてしまい、思い描いた結果が得られないということです。

いったい、何のために交渉するのかということなのですが、この様なパターンが多いから、ネゴシエーターの様な仕事が存在するのだともいえます。

 

経営者全てが、この様な交渉をされるわけではありません。

この『遠慮しすぎ・・・』というパターンとは相反する、両極にあるとでもいえるパターンも散見されるのです。

『遠慮しすぎ・・・』というのは一般的であり、多くの経営者が陥るパターンなのですが、逆に、『遠慮しなさすぎ・・・』という交渉をされる経営者がおられます。

『遠慮しすぎ・・・』パターンと同じく、交渉相手である金融機関の考え方や対応は判らないのですが、交渉の意義や必要性を十分に認識されておられ、遠慮をする余裕など無いというスタンスで交渉に臨まれるのだと思います。

知識がなく、余裕もないから、自分の状況だけを優先し、返済猶予についても当然の権利ごとく依頼し、場合によれば利息の支払い減免までも要請してしまうのです。

返済猶予の意味を理解しておれば赤面してしまうよな要請ですが、本来、中小企業の経営者は、こうあるべきではないでしょうか。

同じ様に、金融機関の考え方や対応が判らないなら、ずうずうしく捉えるべきだと思います。

資金繰りの確保など自分の都合を優先し、交渉の前提となる状況を念頭に置き、最善と思える結果を求めて交渉をすべきなのです。

そういう交渉が出来る経営者であれば、経営危機にもタフな対応が出来るのではないでしょうか。

 

代位弁済後の信用保証協会との交渉において、毎月1,000円の弁済で了解を取り付けられた 経営者がおられます。

債権譲渡をされたサービサーとの和解において、債権額の1パーセント以下という驚くような低額での和解をされた経営者もおられます。

こんな経営者は、十分な金融機関の知識をお持ちだったわけでもなく、高い交渉スキルがあったわけでもありません。

ただ、事業を守るために、最低限に必要な内容を交渉で主張されただけなのです。

 

 

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経営者としての究極の判断・・・

経営危機では、実に様々な判断が求められます。

しかし、経験したことも予想したこともない経営危機という環境で、適切な判断を下せる経営者は多くは無いでしょう。

どう判断していいのか分からずに、無駄に時間を消費してしまえば最悪の結果になるかもしれません。

経営者が、リアルタイムに、経営危機の打開に向けた判断を下したり、具体的な方向性を持つことが出来るための、知っておきたい最低限のポイントをご紹介したいと思います。

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信用保証協会の債権放棄・・・

 

現実がこれでは、魅力的な政策も効果を発揮できず、世論向けの建前だけの政策ということになってしまいます。

政府は、画期的な政策として、政府系の金融機関の債権放棄の可能性を示唆しています。

ところが、可能性を示唆された政府系の金融機関は、債権放棄を検討するどころが、頭から頑なに拒否するだけなのです。

この矛盾する対応、いったいどちらが、政府の本音なのでしょうか。

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箱物ビジネスの再生・・・

久しぶりに、パチンコ店からのご相談をいただきました。

過去に、2案件の経営危機打開についてご相談させていただいた経験があります。

パチンコ店は、箱物ビジネスと言われる1つで、経営危機の打開方法も特徴的です。

箱物としての受け皿があり、その受け皿を守れるかどうかが、方向性を決定づけるポイントになります。

 

経営危機打開のコンサルタントとして、対応が難しいのはどんな業種か問われると、建設業と箱物ビジネスの2つを挙げるのは間違いありません。

建設業は、許認可が必要な業種であり、過去の実績なども必要とされる特殊性があり、簡単に別会社を作って事業承継という流れを確保するのは難しいといえます。

さらに、高い信用性が求められる請負業でもあり、信用不安が流れると営業面を中心としたダメージが大きく、事業継続さえ難しくなる業種ですから、経営危機を打開するには様々な配慮やスキルが必要となるのです。

もう1つの箱物ビジネスとは、ホテルや旅館などの宿泊業,カラオケ,ゴルフ場,パチンコ店などのように、高額な投資による箱・入れ物という、お客様の受け皿がある事業のことを指します。

入れ物だけあって中身が無いものという例えもあるようですが、お客様以外は全て準備されており、お客様さえ来ていただければ収益が向上するという構造です。

したがって、箱・入れ物である受け皿さえ維持することができれば、お客様に来ていただくことにより、事業も維持できるということになり、信用不安の影響はそれほど大きくはなく、如何に受け皿を守るかが勝負になります。

 

我々にご相談をいただく状況は、多くの場合、正常な返済が難しくて返済猶予を実施済で、期限の利益の喪失前さえも視野に入るという状況です。

箱・入れ物である店舗は、資産として処分されかねない状況になっているでしょうから、経営危機の打開法としては店舗の保全に注力しなければなりません。

とはいっても、多くの場合は、金融機関からの借り入れの担保になっていますから簡単ではありません。

担保権者である金融機関の同意・協力がなければ、最悪、競売などで処分されてしまう可能性もありますから、債権者に理解を求めるが大前提となるのです。

そのためには、経済的合理性を活用するしかありません。

判り易く言えば、不動産資産として処分するよりも、このまま維持させていただき、事業継続による収益から弁済をさせてくださいという流れになります。

その方が、資産として処分してしまうよりも、債権者として回収面において有利であり、経済的合理性があるということになるのです。

この方向で取り組めば、多くの民間金融機関では、理解して同意・協力してくれる可能性高いでしょう。

しかし、信用保証協会は、損得抜きで考えて判断をしますから、しっかり誠意を示して説明しなければなりませんし、断られたとしても、諦めることなくしつこくお願いをするというのがポイントです。

努力の結果、債権者金融機関が、その方向で同意をしてくれたとしても、弁済条件が厳しい内容になるのは当然でしょう。

また、債権が担保で満額保全されている場合は注意が必要です。

競売したとしても、債権が満額回収できる場合などは、処分により債権回収をしようとする担保権者金融機関もありますので、誠意と事業を絶対に諦めない姿勢を精一杯示し、債権者金融機関に納得してもらうしかありません。

 

以上が、箱物ビジネスとして、受け皿であるお店などを維持する事ができれば、返済が可能な収益を確保できる場合になります。

もしも、そんな収益が確保できない場合はどうすべきなのでしょうか。

箱・入れ物であるお店を維持しても、弁済できるだけの収益が確保できなければ、債権者金融機関の同意を得るのは難しくなります。

現実的に、箱物ビジネスとしての箱・入れ物を維持しても、意味がないという状況なのですが、この様な場合でも、単純に諦めてしまうのではなく、資産として処分できないかを考えるべきでしょう。

事業譲渡でも、M&Aでもいいですから、少しでも付加価値をつけることか出来れば、資産として最後まで有効に活用することが可能になるのです。

不動産資産として単純に処分するよりも、事業価値がオンされることにより、当然に譲渡金額等は増加しますから、債権者にとっては経済的合理性が確保できて同意もし易いということになります。

債務者としても、事業を手放すことにはなりますが、違う形態であろうとも事業を継続できたということになります。

この状況における手続きは、債権者の同意を明確にして、透明性を確保するように努めてください。

最終的に、破産などの法的手続きを選択する結果になった場合、管財人に否認されてしまわない様に十分な留意が必要なのです。

 

収益が悪くても、どうしても箱・入れ物であるお店を確保して事業を維持したいとお考えの経営者も少なくありません。

この様な場合は、セール&リースバックを活用するか、資金があれば第2会社を設立して買い取りをする方法があります。

事業体は新しくなりますが、弁済負担がありませんので収益性は改善をするでしょうし、黒字化できるという前提で取り組むべきです。

そして、この場合は、現経営会社の最終処理として、破産や民事再生は選択肢しないと考えて取り組むべきだとも思います。

 

この様に、箱物ビジネスにおける経営危機の打開は簡単ではありません。

たとえ収益が確保できたとしても、箱・入れ物であるお店などを維持す事が必要となるのです。

したがって、準備に時間が掛かるということを理解し、しっかりと手続きを進めて取り組んでください。

そして、経営の将来に不安を感じるような状況であれば、出来るだけ早く対応を始めるべきなのが箱物ビジネスです。

 

 

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