信用不安の流出は、中小企業の経営に大きな悪影響を与えてしまいます。
経営改善に取り組む環境においては、常に信用不安が流出するかもしれない状況にありますから、流出させないために、特別な配慮が必要になるでしょう。
厳しい経営状況における経営改善では、いつ信用不安が流出しても何ら不思議ではなく、信用不安が流出する先には倒産も見えてきてしまいます。
再生を目指す経営改善において、逆に経営状況を悪化させないためには、いかに信用不安を回避するかが重要なキーワードになるのです。
経営危機において、経営者が最も留意すべきことの１つに、信用不安の流出回避があります。
実際に、信用不安が流れてしまうと・・・
対金融機関・・・ 融資がおりにくくなり、場合によれば債権回収も
対取引先・・・ 取引条件が厳しくなり、担保や保証人の提供、果ては取引停止も
労務面・・・ 退職が増えたり、良い人材が集まらなくなったり
この様に、経営を直接圧迫する要因になってしまいます。
信用不安は、信ぴょう性の疑わしい、無責任な情報であることも少なくありません。
健全な経営においても、根拠のない信用不安が勝手に流れてしまい、様々な障害が出てしまうことが珍しくないのです。
悪意の不渡り情報が流れ、取り立て騒ぎが発生したり ・・・
健全な請負事業者が、間違った信用不安で倒産したり・・・
根拠のない信用不安情報も少なくはなく、そのダメージも計りしれません。
それが、実際に経営が厳しい状況の中で信用不安が流れると、そのダメージは致命的なものとなるかもしれないのです。
信用不安が流れる原因は、様々に存在します。
従業員への給料の遅配であったり・・・
取引先への支払の遅延であったり・・・
経営改善による、雇用リストラであったり・・・
支払条件の変更であったり・・・
この様な直接的な原因だけでなく、取引先の与信評価が原因となることもあります。
様々な原因があることを理解し、信用不安を流出させないように対応することが大事になります。
そして、信用不安への対応としては、経営危機において、ある程度の不安情報は流れるものと捉えることが必要なのかもしれません。
そのうえで、信用不安を出さないように、以下の様に、最大限に留意をしてください。
関係者の不安をあおり過ぎない・・・経営改善時において配慮
債権者の優先順位・・・支払の順位を守って対応
条件や約束を変更する場合・・・根拠を明確にして、一度キリで終わらせる
そして、経営者自らが、信用不安に踊らされないようすることも重要です。
もしも、信用不安が流れてしまった場合でも、経営者として前向きに取り組んでください。
経営者が胸を張って、大丈夫だと対応する・・・
従業員など関係者に、根拠を明確にして、現状を説明する・・・
再生のための経営改善に取組んでいるから・・・と、原因を明確にする
信用不安は、健全な会社までもつぶしてしまう恐ろしいものです。
経営危機という環境では、信用不安は流れるものだと理解したうえで、出さないように留意することが必要でしょう。
信用不安は、流さないことが大事ですが、もしも、信用不安が流れたとしても、しっかり対応することで対応は可能です。
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