年金制度というのは、何故、こんなに判りにくく作られているのでしょうか・・・?
年金の支給対象の年齢になり、自分なりに理解しておこうと調べ、そして勉強もしましたが、大まかなことは理解できても、具体的なことは理解できないのです。
老後の生活を考えると、納得をして年金をもらいたいですから、仕方なく年金事務所を訪問して不明点を確認しました。
担当者に話を伺って理解できたことは、制度が判りにくいというよりも、大事なことが説明されていないという驚きの事実でした。
もう少しで、国に騙され、年金を大損するところでした・・・。
私も65歳になり、普通に年金をもらえる年齢になりました。
しかし、次男坊はまだ大学生ですから、まだまだ仕事を頑張って収入を得なければなりません。
このコロナウイルス禍の影響で、経営危機コンサルタントの仕事は、おかげさまで最低限以上は確保できています。
儲かりはしませんが、生活ができる程度の売り上げは計上できますので、もう少し仕事を続けることは可能だと思います。
したがって、年金の受給を70歳まで繰り下げようと考え、年金額が42%という大幅な加算がされるルールについて、日本年金機構の資料などで調べました。
間違いないのかと色々と調べ直しても、制約やデメリットは発生しないような説明であり、ネットや判り易い民間の本で確認しても同じ様に説明をされています。
それなら、70歳まで年金受給を繰り下げようと決めたのです。
ただ、他にも年金に関する疑問があったので、年金事務所に予約を入れて直接に確認をすることにしました。
既に、自分なりに、繰り下げをすると、どの程度の収入になるか理解していたつもりでしたので、あくまでも確認をするつもりだけで訪問をしました。
ところが・・・驚きの回答をされてしまったのです・・・。
他の質問については 少し回りくどい説明ではあれ具体的に回答をされていた担当者が、『繰り下げによる加算』についてとんでもない説明をしだしました。
我々は、繰り下げによる加算は、年金の総支給額について毎月0.7%加算をされ、70歳まで繰り下げると年金の総支給額について42%アップすると理解をしていました。
たとえば、65歳で200万円の年金が支給される受給者が、70歳まで繰り下げると 200万円×42%=84万円 が加算されて、282万円の年金が支給されるようになるという捉え方をしていたのです。
この捉え方については、ネットや本で調べても同じ解釈ですし、何よりも年金機構の説明でもこの様な説明になっています。
ところが、担当者は、在職している場合は全てが加算の対象とはならないというのです。
年金には、在職老齢年金という制度の中で、収入と年金の合計が一定の金額(支給停止調整額)を超えると、年金の減額が始まるという支給停止のルールがあります。
65歳を超えると、その支給停止調整額は47万円になるそうで、収入と年金の合計額が47万円を超えると、超えた額の半分が、年金の支給から減額されるというルールだそうです。
もしも、年金以外に、47万円以上の収入があれば、年金は全て一時停止となり1円も支給されないことになります。
そして、このルールが、年金の繰り下げによる加算においても取り入れられるというのです。
具体的には、47万円以上の収入のある対象者が、年金受給の繰り下げをした場合は、『報酬比例』部分が加算の対象にならないということなのです。
この報酬比例部分というのは、厚生年金の保険料を支払った期間中の報酬と加入期間に基づいて計算される年金額のことになります。
我々素人には判りにくいですが、私の年金支給総額が200万円と仮定した場合、130万円ほどが報酬比例部分であり、残りの70万円ほどにだけ繰り下げの加算がなされるということなのです。
年金の大部分を占める130万円については、報酬比例部分という理由で全く加算されません・・・。
これは、納得しにくい驚く内容ですが、制度としてのルールであるならば仕方がないといえるのかもしれません。
問題は、このルールが、どこにも説明をされていないという事実なのです。
私は、簡単に調べて、自分で納得して、70歳まで年金受給を繰り下げようと考えました。
65歳になって、日本年金機構から送付された書類に目を通し、繰り下げの加算に関するチラシの内容はしっかりと理解したうえで、デメリットはないと確信し70歳まで繰り下げようとしたのです。
年金受給年齢の65歳に送付された繰り下げ加算のチラシにも、このルールについて1文字も記載はされていません。
たまたま年金事務所まで相談に行って判りましたが、もしもそのまま70歳まで繰り下げをしておれば、何も知らぬまま5年間を過ごし、70歳になって大慌てをすることになります。
年金事務所の担当者は、そのために過去5年間遡って、年金を請求できる制度があるといいますが、そういう次元の話ではありません。
もしも、75歳まで繰り下げをした場合、5年間遡れたとしても70歳までであり、65歳までの5年間は喪失されられることになるのです。
そもそも、年金の受給を繰り下げるというのは、他に何らかの収入があるからと考えられ、その収入が支給停止調整額の47万円を超えることは珍しくないと思います。
そう考えると、日本年金機構の説明や資料は余りにもお粗末であり、作為的な悪意さえ感じてしまいます。
作為的に複雑にして制度を判りにくくし、年金支給を抑制しようという政府の意図が浮かんでくるのではないでしょうか・・・。
日本年金機構から送付される資料は、同じ内容の通知なのに書式の違うものが多く、具体性もなくて内容が判りにくいものばかりだといえます。
不親切この上ない資料であり、いったい、誰がこの様な資料を作っているのか不思議で仕方がありません。
年金は、国の制度なのですから、国民誰もが理解のできるように、判り易い制度にするのは当然のことであり、制度の説明について十分に配慮すべきではないでしょうか。
今まで、散々に失敗を繰り返してきた年金制度なのですから、関係する役人には身を律して対応していただきたいものです。
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