土壇場の対応① 状況の把握・・・


 

経営者にとって、経営危機という厳しい環境は、大きな負担になります。

その拭いようのない負担は、経営者の精神を弱らせ、得体のしれない不安が拡大し、神経を過敏にしてしまうでしょう。

その結果、わずかな変化や情報に意味の無い反応を示し、環境をよりネガティブに向かわせてしまうのです。

これが、経営危機の怖さであり、負のスパイラルになります。

 

経営に対する不安というものは、根拠などない場合が多いものです。

経営者の精神状況が不安定なときに、難しい状況に追いやられたり、知識のない対応を求められたり、後ろ向きな情報に踊らされたときに、不安を抱く様になります。

答えの出せる対応を知りませんから、ドンドンと不安は増幅し、経営者を悲劇のヒーローにしようとするのかもしれません。

こんな経験をされた経営者は少なくないと思いますが、打開するのは難しくありません。

勘違いしただけの経営危機ですから、対応すべき知識を持つだけであり、その知識を持つのはけっして難しくありません。

しかし、中には、本当に厳しい経営状況に陥っていることもあるでしょう。

そんな時には、当然に具体的な経営危機打開策を実施しなければならないのですが、この見極めが難しいのです。

本当に事業を諦めなければならないほどの経営状況なのか、心配などすることのない経営状況なのか、その判断をするのが簡単ではありません。

この判断は、専門家でも簡単なことではありませんから、経営者が判断を出来なくて当たり前だともいえます。

しかし、経営危機を打開し、経営不安を払拭するためには、まず、現在の正しい経営状況を把握しなければなりません。

その経営状況の把握により、事業継続の可否を判断しなければならないのです。

この作業は、難しく捉えてしまえば、更に難しくなり答えは得られなくなるでしょう。

専門家が実施する高度な経営分析でもすれば、様々な数値や比較に踊らされることになり、よけいに難しくなってしまいます。

ここは、シンプルに考えてみてください。

 

事業は、資金の動きであり、資金に余裕があれば、倒産などすることはありません。

資金が残るのであれば、事業は継続できるということであり、諦める必要など無いということになります。

要は、資金に余裕があり、資金が残るのかどうかということが、事業の継続の可否を判断する基準になるということなのです。

それなのに、自己資本当期純利益率がどうのとか、流動比率がどうのとか、労働分配率がどうのこうのとかという、経営改善などに活用する経営状況の分析に関する数値を持ち出して、事業継続の判断をしようとするから方向性が得られなくなってしまいます。

ここは、シンプルに、資金繰りとキャッシュフローだけを、事業継続の可否についての判断基準にすべきなのです。

資金繰りとキャッシュフローの違いは、簡単に表現すれば、今後の資金の動きの予測と、過去の資金の動きの結果ということになります。

表現方法は少し異なり、予測と結果という違いもありますが、共通点として資金の動きを確認するということがあります。

資金が残れば、事業は継続できるのですから、資金繰りとキャッシュフローがプラスであれば、事業は継続できるという答えになるのです。

 

しかし、資金繰りとキャッシュフローがマイナスであれば、事業の継続は出来ないということではありません。

短期的に資金繰りがマイナスになったり、一時的にキャッシュフローがマイナスになることなどは珍しくありません。

マイナスだから諦めるということではなく、マイナスを、プラスにすることができれば、事業の継続は可能になるということなのです。

そして、経営に不安を抱いた経営者が、その不安を拭い去る最高の手段が、資金繰りとキャッシュフローをプラスにすることではないでしょうか。

経営に不安を抱いたとき、正しい経営状況を把握するのは難しくありません。

事業を継続するかどうかの判断など難しくはなく、資金が続くのかどうかで、判断をする様にしてください。

資金が続くのであれば、まずは事業を継続させ、継続させてから、経営改善などの対策を実施すればいいのです。

難しくは考えず、シンプルに取組んでください。

 

 

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