第二会社と事業譲渡・・・


 

『倒産しても、事業は残せます』と言っても、なかなか信じてもらえないでしょう。

会社は倒産しても、その事業は、何らかの形で残せる可能性があると言えば、なるほどと思われるのでしょうか。

経営が悪化すると、昔なら破産という答えしかなかったのですが、現在は、事業を維持できる手法が多数存在するようになりました。

事業を譲渡することにより、維持・継続をしようという方法であり、専門家に依頼しなくても、経営者自身で取組みが可能な方法さえも存在するのです。

最近では、事業再生や経営危機打開について、本やホームページにより、簡単に知識を習得できるようになりました。

事業譲渡の手法についても様々に紹介をされており、専門家でなくても、独学で意味を理解することは難しくないでしょう。

しかし、事業譲渡は、意味を理解できたからといって、自らで取組むのは簡単ではありません。

債務が存在することにより、債権者の同意や協力が必要になることや、専門家による評価などが求められるからです。

現実的にも、様々な専門家を交えて対応しないと、実現は難しいような制度なのですが、それは、商売として、士業などの専門家に儲けていただけるシステムとして作り上げられているからなのです。

ただ、散々に周囲に気を使いながら、そんなに高額の費用を支払ったり、無駄に時間をかけなくても、同じ方向性で、事業を維持し継続出来る方法もあるのです。

 

本来、事業譲渡とは、スポンサー的な立場の全く人格の違う法人等が、対価の支払いにより事業を譲り受けることを言います。

事業全体を譲渡する場合や、事業の一部を譲渡する場合がありますが、どんな場合でも負債・債務について配慮しなければなりません。

事業全体を譲渡する場合は、債務引き受け(負債・債務の承継)の問題が発生し、事業の一部譲渡の場合においても、債務引き受けについては十分に留意する必要があります。

したがって、事前に債権者と調整をする事が必要になり、素人が簡単に取り組める様な制度ではないのです。

 

よく、別会社を立ち上げて、事業を維持するという話があります。

これは、一般的に第二会社と呼ばれるもので、現経営者もしくはその関係者が、第二会社として別人格の法人を立ち上げ、その第二会社に現在の事業を譲渡して承継をさせようというスキームです。

この第二会社については幾つかの分類方法がありますが、大きく2つに分けると、債権者との調整型と金融債権者などを考慮しない任意型の2つがあります。

債権者との調整型は、債務の処理について、事前に債権者と調整をする必要があり、資産精査等が求められ、簡単に前に進むものではありません。

金融債権者などとの事前調整を考慮せず、債務者主体で実施する任意型の場合は、具体的な資産精査などは実施せず、経営者等の判断により移行可能な事業についての収支を算定します。

簡単な手続きで進めることになり、費用も比較にならないぐらい低額なのです。

 

実際のところ、債権者金融機関は、簡単に事業譲渡など承諾してくれません。

債務者としては、負担を軽減するために事業を譲渡を目指すのですが、債権者は、その負担を確実に回収するために現状を守ろうとするからです。

費用も時間も少ない中小零細企業にとって、債権者との調整型は取組みが難しく、金融債権者などを考慮しない任意型を選択すべきではないでしょうか。

たしかに、融債権者などを考慮しない任意型は、詐害行為と疑われないなどの配慮は必要になりますが、中小零細企業にとっては、これしかないというぐらい現実的な手法なのです。

 

経営者として、現形態での経営は破綻していても、従業員や仕入先等の社会的弱者については考えたいものです。

彼らを守ることが、経営者としての最後の責任であるかもしれず、そのために第二会社方式などにより事業を守りたいのです。

ある意味、金融機関等の債権者にとっても、それが良い結果だったと言えるのではないでしょうか。

第二会社方式の取組みについては、他にも様々に配慮しなければなりません。

経営者自らで取り組めるといっても、簡単なことではありませんが、その苦労に見合うだけの結果が得られるのではないでしょうか。

 

 

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