長期間に亘り続いた、苦闘の時間から解放されると、経営者といえども気が緩むのは当然かもしれません。
努力した結果、やっと成果を得られたのですから、その結果に満足し、ご自身にも少しはご褒美として心の余裕をあげてもいいのかもしれません。
しかし、そんな束の間の平穏も、中小零細企業の経営者にとっては、ほんの短い時間でしかありません。
今は、気を緩める時ではなく、明日のために、褌を締め直す時なのです。
資金繰りの苦労は、並大抵のものではありません。
特に、経営状況が悪化し、金融機関からの借入が厳しくなってからの資金繰りは、筆舌に尽くしがたい程の知恵と勇気と努力が必要になります。
もう、全てを投げ捨てて、逃げ出したい程の苦闘だと言っても過言ではないでしょう。
そんな時、何らかの理由で、長期の資金繰りが確保出来る様になればどうでしょうか。
突然に、資金繰りの苦労から解放されるという、想像もしていなかった状況になった時、貴方は経営者としてどうされるのでしょうか。
例えば、知人に返済猶予を教えられ、金融機関と交渉しての返済条件の変更により、元本返済が1年間棚上げされたとします。
本業は黒字を維持していますから、利息の支払いは何ら問題なく、1年間という長期に亘って資金繰りは確保できたということになるのです。
また、メイン銀行が営業に訪れ、信用保証協会の保証付き融資に取組んでくれ、不可能であると思っていた新規融資が可能になったとします。
これで、しばらくは資金繰りの苦労から解放され、平穏な環境を取り戻すことになるのです。
他にも、新規の取引が開始したり、所有資産が処分出来たり、スポンサーが支援をしてくれたりと、様々な想定外の理由で資金繰りが確保出来るようになるかもしれないのです。
こんな時、経営者として、どの様な対応をされるかは、凄く重要なことだと思います。
それまでの資金繰りの苦労など無かったように、気を抜かれてしまう経営者は少なくありません。
少なくないというより、多くの経営者は、資金繰りが確保できたことにより、平穏な環境を満喫される事だろうと思います。
しかも、長期に亘ってです。
気持ちは判りますが、これでは何ら解決にならないどころか、将来的には、もっと状況を悪化させてしまうことになります。
ここは、気持ちをしっかりと切り替える必要があります。
束の間の平穏は必要でしょうが、それは英気を養うためであって、経営者としての、明日からの新たな戦いのためなのです。
資金繰りが確保できたということは、時間的猶予を得られたということになります。
それは、再生を目指して、厳しくなった経営を改善するための時間を確保したということになるのです。
したがって、この、会社の将来を決定づける貴重な時間に、気を緩めることなどなく、本気で取り組まなければならないでしょう。
経営者が、気を緩めて平穏を楽しむのは、経営改善が進み再生が果たされてからの話だと思います。
資金繰りが確保出来たら、そこからが経営改善の本番だと、褌を締め直して取組んでいただきたいものです。
詳しい内容は、ホームページをご覧ください,
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