売上粗利益率で、経営改善は変わる・・・


 

『雇用を見直しましょう・・・』

 

経営改善の場面で、専門家といわれる方々が、必ず口にされる言葉です。

 

従業員の給与や賞与を圧縮したり、不要な従業員を解雇したりして、固定費を削減しましょうという事になります。

 

資金繰りが悪化し経営危機に陥った企業にとって、この取組みは、再生を目指すための経営改善の手段としては決して間違っていないのかもしれません。

 

しかし、経営改善においては、これが全てではありませんし、必ず優先すべき内容でもありません。

 

 

 

専門家でも、この雇用に関する費用の圧縮が、イコール『リストラ』,イコール『経営改善』だと思い込んでおられるような方が少なくありません。

 

特に、中小企業再生支援協議会に関係する士業の先生方は、必ずといっていいほど雇用関係費の圧縮から言及をされます。

 

その気持ちは理解できますが、あまりにも安易過ぎるのではないでしょうか。

 

雇用に関係する費用の圧縮は、たしかに固定費を削減し、販管費を圧縮するという効果があり、数字上では効果的に思えますが、致命的な問題となる逆効果にも留意しなければなりません。

 

これから、再生に向けて、全社挙げて頑張らなければならない環境なのに、従業員のモチベーションが下がってしまうかもしれないのです。

 

自分の給与が下がり、将来に不安を抱えることになるのですから、従業員の作業効率は下がって当然であり、結果として、経費の圧縮効果など帳消しにするほどの、売上低下や売上利益の減少という事になりかねません。

 

だったら、雇用に関する費用の圧縮には手を付けないという話ではなく、作業効率を落とさないために十分な対応が必要だということと共に、雇用に関する費用の圧縮よりも、優先して着手しなければならない対策がないのかということなのです。

 

 

 

経営改善には、あらゆる面からの対応が必要ですが、当然に優先して取り組むべき方向があります。

 

効果的な方向を優先して、力を入れて取り組まなければ、経営改善の成果は期待できませんから、まず取り組むべき方向を確定することが大事でしょう。

 

そして、その優先して取り組むべき方向は、売上粗利益率によって見出すことが可能なのです。

 

 

単純な図式として、売上粗利益から販管費を賄い、残ったものが営業利益になりますから、利益を増やすには売上粗利益を増やすか、販管費を減らすのかということになります。

 

そして、どちらに取り組むのかが、売上粗利益率によって判断できるのです。

 

例えば、売上が1億円で販管費が7000万円の企業が、売上を2億円に増加した場合で考えてみましょう。

 

売上粗利益率が50%の商売であれば、売上粗利益は5000万円増加して利益を確保できるようになります。

 

しかし、売上粗利益率が10%の商売であれば、売上粗利益は1000万円しか増加せず利益を確保できません。

 

したがって、売上粗利益率が低ければ、売上増加に頑張って取り組んでも、簡単に売上粗利益は増えませんから、まず販管費の圧縮に取り組むことが効果的だということになります。

 

逆に、売上粗利益率が高ければ、少し売上が上がれば売上粗利益も増加するので、売上増加に取り組むことが効果的だということです。

 

 

 

売上粗利益率が高いのに、雇用に関する費用の圧縮などの販管費の削減にばかり注力していては、効果的な経営改善に取り組むことはできません。

 

下手に、従業員のモチベーションが下がる可能性のある対策や、売上低下を招く販売促進費の抑制よりも、売上を増加させることに注力すべきなのです。

 

経営改善の場面で、短絡的に販管費の削減から取り組む前に、売上粗利益率を根拠に効果的な方法を考えてみてください。

 

 

売上粗利益率が高ければ、まず、売上を増加させることが効果的でしょう。

 

売上粗利益率が低ければ、雇用関係費用などの販管費の削減に取り組むと共に、売上粗利益率の向上を図ることが効果的だといえます。

 

 

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