売掛金の甘い回収・・・


貸倒れ状況の売掛金が、なんと8000万円を超えています。

売上は、1億円強ですから、よくぞ今まで資金繰りが確保できたものだと驚くしかありません。

今後の受注などを考え、色々とやりくりして頑張って来られたのでしょうが、もう耐える限界をはるかに超えています。

これが原因で、もしも倒産してしまえば、理由は放漫経営ということになってしまうのです。

 

ご相談者の資金繰りが悪化した理由として、売掛金の未回収というのは少なくありません。

特に、卸売業などの場合は、この未回収の売掛金は驚く様な金額になっていることが珍しくないのです。

長年、取引のある得意先が、支払を少し待ってくれといえば、仕事を貰う立場としては仕方がなかったともいえます。

しかし、仕方がないで済ませば、それが常態化してしまうかもしれません。

売掛金の未回収というのは、経営者を悩ませる大きな問題なのです。

 

資金繰りが悪化すれば、全ての債権者に正常に支払うことはできなくなります。

そういう状況においては、偏頗弁済ということになりますが、一部の債権者に優先をして支払うしか方法はありません。

そして、その優先される一部の支払先は、経営者の判断によって決まるのでしょうが、多くの場合は、事業継続に不可欠な仕入先や金融機関ということになると思います。

重要でない取引先や、文句を言わない大人しい取引先などは、支払は後回しにされる可能性が高くなるでしょう。

したがって、長年に亘りお世話になったからといって、未払いを素直に容認してしまうと、なかなか回収ができなくなるというのが現実なのです。

 

売掛金の回収は、経営において必要不可欠で当たり前の重要な手続きです。

絶対に、中途半端な対応はできませんから、メリハリのある対応が必要になります。

商売は、商品を提供して対価を得るものですから、それが実現できないのであれば、経営者として、売掛金の回収には責任を持って対処しなければなりません。

日本の商道徳として、長年お世話になった得意先への配慮は必要でしょうが、健全な関係で正常な取引であるという前提においてです。

約束通りに支払がなされないなら、その段階で得意先への配慮よりも、売掛金の回収を優先した考え方を持ち対応すべきではないでしょうか。

得意先には、甘い対応をしたくなるものでしょうが、ここは、経営者の責任として迅速に適切な対処が必要になります。

対処が遅れれば遅れるほど、売掛債権の回収は難しくなるものなのです。

 

売掛金の貸倒れを防ぎ、スムーズに回収をするためには、得意先の与信と未収発生時の対応を明確にしておく必要があるでしょう。

お付き合いの長い得意先であろうとも、定期的に専門のリサーチ会社に依頼して経営状況をチェックするぐらいは、取引をする以上は予防として当然のことです。

また、営業担当者が、常に得意先の現場の状況を確認し上司に報告をすると共に、異常が感じられたら迅速な精査も必要です。

経営は生き物ですから、数カ月前は健全な経営状況であっても、突然に破産することなど珍しくもありません。

売掛金の未収を防ぐ第1歩は、まず与信を実施して、常に経営状況をチェックするということになります。

もしも、未収が発生した場合の対応については、しっかりとルールを設けるべきです。

得意先からの支払が無かったり、遅れている場合は、まずは、得意先の経営状況をしっかりと把握をしなければなりません。

担当者が、実地調査をするのは当然ですし、状況により専門のリサーチ会社に依頼することも必要でしょう。

事前に得意先から、支払が遅れるなどの連絡があった場合も、これらの手続きを欠かしては駄目でしょう。

未収発生の対応ポイントは、出来るだけ速やかに得意先の状況を把握するということなのです。

その結果、支払遅延を受け入れるのか、取引を停止するのか、強制的な回収に掛かるのかなどになるのですが、その対応方向や具体的な対策については、規定やマニュアルにしておくのがいいでしょう。

対応スピードが求められるタイミングですから、誰もがスムーズに対応を出来るようにしておいてください。

 

売掛金の未収予防や未収発生時の具体的な対応については、ネットで検索していただければ様々な情報を得ることか出来ます。

本ブログでは、売掛金の未収に対する、経営者の意識について問題提起をさせていただきました。

売掛金の未回収は、こちらの命を失う可能性もあります。

大丈夫だろう・・・という甘い考えは、捨てさるべきではないでしょうか。

 

 

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