何を、頑張ろうとするのか・・・


 

『頑張れば、必ず結果は付いてくる・・・』

 

子供の頃から、耳にタコができるぐらいに聞かされてきた言葉です。

 

特に、私は勉強嫌いだったせいか、諦めずに頑張れと叱咤され続けた青春だったようにも思います。

 

しかし、債権債務処理を迫られる場面において、頑張りすぎるのは問題になると思います。

 

経営危機を打開するにおいて、諦めずに取組むことは必要不可欠です。

 

諦めなければ、必ず人生は守れますし、事業を維持出来る可能性も高くなります。

 

そして、諦めないために頑張ることが大事になるのですが、この頑張る内容や方向性については十分に留意しなければなりません。

 

頑張り続けることが、その後の人生の足を引っ張ってしまうことが珍しくありません。

 

既に、目途が立たない状況に陥っているのに、ただ頑張り続けというのは状況を悪化させるだけなのです。

 

 

 

闇雲に、頑張りすぎて、自らの人生さえも消失させようとする、そんな中小零細企業の経営者は珍しくありません。

 

もう十分に頑張って来られたのです。

 

なんとか経営を維持しようと、家庭など一切顧みず、会社のためにだけに全てを費やして頑張って来られました。

 

従業員や仕入先を守るため、先祖から引き継いだ不動産などの資産は処分し、個人の預貯金も底を尽き、個人の資産は全て使い果たしています。

 

しかし、経営は改善するどころか悪化をし続けています。

 

売上は、毎年減少を続け、利益も確保できず、元本返済など出来る財務内容ではありません。

 

金融機関からの借入額は、とても返済が可能な金額ではなく、債務超過に陥っているのです。

 

こんな状況なのに、未だ、何を頑張ろうとされるのでしょうか。

 

 

経営者は、経営改善を口にされますが、業界が構造不況業種であり、精一杯の売上確保の努力もしてきましたし、何年もリストラ等に取組み続け、これ以上の経費削減は不可能です。

 

ここから、何を経営改善して、何を実現されようとしているのでしょうか。

 

経営者は、ただ、まっすぐ前だけを見て頑張っておられるようですが、現実は方向を見失っておられるのでしょう。

 

今後の展開が見えなくなっているのに、どうすれば良いのか判らなくなり、今まで同じ動きをするしかなくなっているのです。

 

このまま、同じ様に頑張れば、人生さえも守れなくなるかもしれません。

 

こんな時、頑張ることを止めることが必要になります。

 

 

 

既に、従業員や仕入先等の社会的弱者を守れなくなっている、そんな資金繰り状況であれば、冷静に状況を確認しなければなりません。

 

経営者としての大英断となりますが、現形態での、経営の維持に向けて頑張ることを停止することも必要なのです。

 

無駄に頑張り続ければ、間違いなく状況を悪化させるしかありませんが、このタイミングの見極めは難しいかもしれません。

 

しかし、的確な判断ができれば、社会的弱者は守れますし、経営者の人生さえも守れるでしょう。

 

新たなステージで、経営者が再生を図ることも、不可能ではありません。

 

 

 

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2 件のコメントをいただいています “何を、頑張ろうとするのか・・・

  1. 菊岡先生のブログには、いつも励まされています
    特に今日は…・です。
    私は構造不況業種である卸売業を営んできましたが
    昨日、社員に今月末をもって廃業することを伝えました
    買掛金、給与、退職金は何とかクリアできますが
    1億円の借入金が残ります。
    会社の跡地を賃貸して返済に充てるスケジュールですが
    暫くは残務整理に追われそうです。

    • HIRO様
      ご返事が遅くなり申し訳ありません。
      これからの雑務が大変です。
      何が大事なのか、誰を守るべきなのか・・・それを頭に入れ、前向きに取組んでください。
      必ず、新しい人生が開けると思います。

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