リストラよりも成果報酬制・・・


 もうすぐ、75歳になろうかという経営者です。

初めてご相談に来られてから、3年が過ぎようとしていますが、ここまで絵にかいたような経営改善をされてきました。

前向きに新しい知識を身に付け、ご自身が先頭に立って取組んでこられましたので、極めてスムーズに展開をしているのです。

その中でも、特筆すべきは、成果報酬制を導入したことによる労働効率のアップだと思います。


この経営に果敢な老経営者も、当初の頃は、後ろ向きの思考が見え隠れする様な状況でした。

長期に亘り業績は低迷し、様々な手段を講じられても、なかなか改善しない状況に、半ば諦めの様な気持もお持ちだったようです。

財務的に、悲観的な見方が先行し、資金繰りにも厳しい捉え方をされ、このままではいつ破綻しても不思議ではないような感覚さえお持ちだったのです。

もう、金融機関も融資などしてくれない・・・・

こんな、根拠のないネガティブ思考が、老経営者の心理を支配する一歩手前であったように思います。

そして、そんな心理環境においても、何とか従業員の給与を上げる方法はないのかというのが、ご相談の第1テーマですから驚きます。

本来であれば、労務費を圧縮してでも、資金繰りを楽にしたいという状況なのですが、そんな環境においてでも従業員の給与を上げたいと考えられるのは、この老経営者がタダものではないという証でしょう。


ここ数年、業績の低迷と共に、昇給はストップし、賞与も満足に出せない状況が続いています。

それが、会社の業績を改善しない大きな理由であることを、十分に老経営者は理解されていたのです。

従業員の技術や人柄を売りにした商売で、もともと労働分配率の極めて高く、従業員が商品であるといえるようなお仕事だったのです。

したがって、従業員のモチベーションを維持し向上させられるかが、この会社の業績に直結します。

しかし、業績の低迷によって労務費が停滞し、労務費を抑えることによって業績が低迷するというイタチゴッコ状況が続いていたといえます。

それでも、まだ従業員のモチベーションが破壊されていなかったのが、この老経営者の凄いところだったのかもしれのせん。

そして、この状況を打破すべく、老経営者は成果報酬制の導入に踏み切られました。

何が何でも、従業員の給与を上げるためにです。



基本的な仕組みを理解し、具体的な内容は老経営者自らが考えられました。

従業員には、何度も目的を説明し、内容について理解を求めました。

従業員の協力の下、思考錯誤しながら成果報酬制を導入し、修正も重ねながら正式に運用をすることができるようになったのです。

結果、従業員のモチベーションは大きく改善することができました。

そして、モチベーションの回復とともに、業績も確実に回復をしてきたのです。

今では、従業員は誰もこの制度に不満を漏らしません。

やればやるだけ、成果が出れば出ただけ、給与は増えるのですから、給与を上げるために不満を述べている暇など無いということなのです。



成果報酬制の導入は、当社には無理だと言われる経営者は少なくありませんが、けっしてそんなことはありません。

成果報酬制は、業種や会社毎にシステムを構築しなければならない、極めて汎用性の低いものだといえます。

同じ業界だからといって、他社のシステムを持ってきても、そのまま活用できるものではありません。

しかし、基本的な仕組みさえ理解していれば、簡単な加工や修正により、その会社独自のシステムとして構築し、有効に活用するのは難しくないのです。

中小企業の経営改善において、必ず手を付けるのが労務費ですが、ほとんどはリストラという雇用に関する圧縮ということに繋がってくるでしょう。

たしかに、無駄な労務費は圧縮すべきでしょうが、方向性を間違えてモチベーションを低下させている事例は珍しくありません。

成果報酬制なら、無駄な労務費を圧縮して、モチベーションを向上させることが可能なのです。

経営改善に取り組まれるときには、是非、前向きにチャレンジしていただきたいと思います。

  詳しい内容は、ホームページをご覧ください,

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