人の本性は・・・


 人を見る目があると思っている人でも、騙されるのです。

どんな人間で、何を考えているのかまで、うかがい知ることは簡単ではありません。

長年付き合い、信頼できる関係が構築できても、環境が変われば対応も変わるものですから、手のひらを返されることだってあるでしょう。

そんな時、いかに、人を見る目がなかったかと笑い飛ばすしかないのです。




我々は、良いも悪いも、大人の世界で生きています。

発達した社会の中で、理性で抑えられた対応が基本であり、感情さえも表現する場面は多くありません。

大人としての対応を演出し維持しようとしますから、その人の本性を知ることは簡単ではありません。

理性という鎧の下が、どんな姿なのか、普段ではうかがい知れるものではないのです。

ところが、日常において、そんな本性が垣間見やる場面があります。

普段の仕事や生活から離れた場面、たとえばマージャンやゴルフなど勝敗のかかった場面において、人は、心ならずも本性をだしてしまうようです。

マージャンでは、勝負に拘るあまり、本来の性格をむき出しにされる方がおられます。

普段は謙虚なのに、異常に悔しがったり、他人に厳しく対応したりと、全く違う人格になってしまわれます。

ゴルフでは、打数を誤魔化したり、ボールを動かしたりと、判らないだろうとの前提でルールを無視した行為をされる方もおられます。

紳士的なイメージのある方が、この様な行為をされることもあり、そのギャップに驚かされてしまいます。

勝負だといっても、命まで賭けているわけではありませんので、本性をむき出しにする必要はないと思いますが、こだわりが大人であることを忘れさせてしまうのかもしれません。

その代償は結構高くつくかもしれず、今まで積み上げた人格を根底から否定されても不思議ではありません。



経営危機の場面では、そんな人間の本性を目のあたりにすることが少なくありません。

経営環境の悪化にともない、従業員や取引先,得意先といった関係者も、事業や経営に対する価値観を変化させるようになります。

中には、変化に伴い、露骨な対応をとるものまで現れるかもしれません。

『手のひらを返す』という行為に及ぶのです。

手のひらを返すとは、急に態度を変えて、今までとは正反対の対応する様になることであり、まさしく経営危機場面にマッチした言葉なのかもしれません。

  今までは、上司の指示に従順であったものが、突然に指示に従わなくなったり・・・

  熱心な勤務態度だった者が、どこで何をしているのさえ分からなくなったり・・・

  突然に出社しなくなったり・・・

  中には、信用不安につながる情報を吹聴する者もいるでしょう・・・

経営危機に陥り、将来が途絶えるかもしれないという状況において、従業員などが、それぞれの人生や生活を維持するために、今までとは違う行動をとるようになっても仕方がないのかもしれません。

これを『手のひらを返す』対応といってしまえば酷かもしれませんが、経営者にとっては、そのように感じてしまいます。

従業員も好きで手のひらを返しているわけではなく、不安だから対応を探そうとしているのです。

将来が見えなくなったから、新たな方向を見出そうとして、それが手のひらを返すことになってしまうのでしょう。

ある意味、仕方のない変化であり、本当は、この様にならないために、事前の対応が必要なのでしょう。

従業員などの不安を解消するために、現在の状況を正確に伝えるのは当然のことです。

今後の対応について、具体的に説明をする必要もあるでしょう。

不安を喪失させるのは不可能ですが、意味のない不安を取り除き、前向きて真摯な姿勢を求めることが大事なのだと思います。



経営危機に陥ろうとも、状況さえ判れば、手の平を返す人は極端に減るでしょう。

これまでの労使の関係が健全であれば、今まで通りに、もしくは 今まで以上に、何とかしようと頑張る関係者のほうが遥かに多くなるはずです。

現実的に、経営危機場面で、手のひらを返す人はそれほど多くありません。

もし、手のひらを返す人が現れたら、良い勉強をさせてもらったと考えましょう。

そして、こんな状況でも、裏切らずについてきてくれる、そんな人に出会えたことに感謝すべきなのでしょう。

 

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