自力で生き残る方法・・・④


 

そろそろ、コロナウイルスも収束に向かい、新たな展開に入ろうとするタイミングを迎えようとしています。

中小事業者も、外因と政策により抑圧され喪失してしまった業績を、これからは心機一転、回復に向けて取り戻すべく頑張らなければなりません。

しかし、コロナが終息したとして、本当に売り上げは回復し、コロナ前の様な状況に戻るのでしょうか・・・?

経営者にとってはこれからが本番であり、コロナ禍という特殊な環境を理解したうえで、現実の可能性に取組み、再生を成し遂げなければなりません。

 

正直、債権放棄(債務免除)に賭けていたといえます。

こんな異常な環境であり、今まで実施された異常ともいえる施策を考慮すると、コロナ終息後の中小事業者の再生施策に、債権放棄という劇薬が導入される可能性も十分に有ると考えていたのです。

たしかに、先日発表された『中小企業の事業再生等に関するガイドライン』では、債権放棄も債務の減免という表現で、事業再生において活用可能だとなっています。

しかし、債務の減免を受けるには、あまりにも条件が厳しすぎるのです。

経営者責任を追及されるのは当然のこと、株主責任まで追及されることが債務の減免をする条件となっていますから、中小事業者にとって優先的な選択肢にはなりません。

事業再生と謳っているガイドラインなのに、それを目標に取組む前提が経営責任の追及であれば、主客転倒であり健全な事業再生ではありません。

コロナという外因で売り上げが喪失し、行政の施策等により営業の制約を受け、結果として資金繰りが悪化した経営者に、いったい何の責任を追及しようというのでしょうか。

再生を目指す中小事業者としては、経営責任を追及され丸裸にされて放り出されないために、期待していた債権放棄を諦めるしかないということになります。

この『中小企業の事業再生等に関するガイドライン』は、あまりにも理不尽過ぎるガイドラインだといえるのです。

現実を考慮せず、ただ債権者金融機関が債権回収を確保することだけを優先し、債務者である中小事業者については、事業再生どころか何ら配慮されていないという偏った指針になってしまっています。

こんな理不尽なガイドラインを、今後の中小事業者の事業再生の指針として活用しようというのですから、まともな事業再生が成されるはずはないでしょう。

このガイドラインに則って事業再生に取組めば、経営者は経営責任を追及され丸裸で放り出されるしかないことが、中小事業者に認識されるまでそれほど時間はかからないと思われます。

経営者は、何とかなると希望を持って取り組んだのに、想像もしていなかった悲惨な状況に追い込まれてしまうのですから、夜逃げや自殺という悲しい結果にもつながるでしょう。

今後、この『中小企業の事業再生等に関するガイドライン』を、債権者である金融機関は積極的に活用しようとしてくると思いますが、この事実を頭に入れて対応をしてください。

債権者である金融機関と、事業再生を目指す中小事業者では、ガイドラインを活用しようという目的が全く異なるのです。

私は、事業再生・経営危機打開のコンサルタントとして、20年以上に亘って中小事業者と共に取り組んできましたが、このガイドラインだけは活用すべきではないと断言できます。

中小企業の事業再生などと詐欺的な表現をしていますが、債権者金融機関のためだけのガイドラインなのですから、経営者の今後の人生を考えるならば絶対に活用不可なのです。

 

長々と、『中小企業の事業再生等に関するガイドライン』についての問題点を指摘し続けてきましたが、それほど問題だらけの酷い内容のガイドラインであり、黙ってられなかったからだということでお許しください。

ただ、いつまでも、ガイドラインの悪口を言うだけでは仕方がありませんので、ガイドラインを活用できないのなら、どうすれば良い結果を得られるのかという主題について考えていきたいと思います。

経営とは、予測に則って対策を実施することで、その繰り返しの結果が業績ということになります。

多くの経営者も、コロナ終息後に向けての経営について、様々に予測をしようとされているでしょう。

しかし、健全な通常時においてさえも、予測することは簡単ではなく、ましてや、コロナウイルスの関与する環境においては、困難というよりも不可能と捉えるべきではないでしょうか。

不可能と捉えることで、結果の得られない無駄な予測を回避し、現実の可能性の中で対応をすることになります。

その現実が、以前よりご紹介をしている以下の①~⑤のテーマになります。

  ① コロナ終息以降、スムーズに元の体制での営業が可能か・・・?

  ② コロナ終息後、収益性を回復させ黒字確保は可能か・・・?

  ③ コロナ禍で増加した借入金は適正範囲内で、弁済可能か・・・?

  ④ 資金繰りは、しばらく問題はないか・・・?

  ⑤ 新しいジャンルでの事業展開があるか・・・?

上記のテーマについて、自らの事業と照らし合わせて、それぞれの現状からの答えを導き出してください。

そして、その答えの組み合わせから、取組むべき方向性を選択することになります。

その取組むべき方向性は、以下の6つのパターンになります。

  ・現在の経営状況のまま事業を継続

  ・経営だけでなく事業の継続も諦めて廃業

  ・経営だけでなく事業の継続も諦めて法的整理

  ・現経営を諦め、M&Aなどを活用して事業維持 

  ・現経営を諦め、第2会社を活用して事業維持

  ・法的再生やガイドラインを活用して事業維持

現実という事実と根拠をもって、最善となる方向性が選択できることになります。

この流れについてポイントが、最善の取り組みを選択する、5つのテーマの答えの組み合わせということになるのです。

この組み合わせについて、次回のブログでご紹介をしたいと思います。

この流れをご理解いただければ、コロナ終息後の展開について、最善の取り組みを自ら選択できるようになるでしょう。

 

 

   詳しい内容は、ホームページをご覧ください,

          ↓

    トップ経営研究所 ホームページ

 

 

  会社再生・経営危機打開・事業承継オンラインセミナーをご覧ください,

          ↓

    YouTubeチャンネル

 

 

ランキングです クリックして応援してください

          ↓


ランキング人気ブログランキングへ

 

ランキングです クリックして応援してください

          ↓

      にほんブログ村 経営ブログへ

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>