マイナンバーから資産を守る・・・

 

経営危機状況にある債務者にとって、マイナンバー制度が導入されると、現実的にどのように影響を受けるのでしょうか。

 

そして、金融機関などの債権者から、『預金』,『給与・報酬』,『有価証券』,『生命保険』などの貴重な資産を守ることはできるのでしょうか。

 

マイナンバーにより、全ての資産が丸裸になるように思われていますが、実際のところはどうなのでしょうか。

 

どうやら、一定のルールを守れば、そんなに心配することはないようです。

 

 

 

経営危機を打開する前提として、事業継続や生きていくために必要な、最低限の資産を守らなければなりません。

 

金融機関などの債権者に、それらの資産を知られれば、強制執行などをされて守れなくなり、事業の継続が出来なくなって、経営者の責任として従業員などの社会的弱者を守ることが出来なくなってしまいます。

 

そのために、資産を予防的に保全するのです。

 

ところが、マイナンバー制度が運用開始されると、守る必要のある主要な資産は丸裸にされてしまい、いつでも債権者の知るところとなるように流布されていますから大事です。

 

しかし、マイナンバー制度の理解を深めていくと、資産を予防的に保全するという点では、今までと大きな変化はないようなのです。

 

 

 

まず、理解しておかなければならないのは、マイナンバー制度は『税金』,『社会保障』,『災害関連』の三分野を中心とした行政手続きにおいてのみ活用される制度であるという事です。

 

しかも、厳しい守秘義務を負わされているという点に注意すべきでしょう。

 

その様な状況において、来年1月からマイナンバーで管理される『給与・報酬』,『有価証券』,『生命保険』などの資産、そして2018年から同意の下で紐付けが可能となる『預金』を、債権者が容易に知る事が出来るのでしょうか。

 

更に、支払いの督促などの訴訟において、裁判上の手続きによりマイナンバーで管理された資産を知ることが出来るのかということが問題なのです。

 

この点について、今のところ、影響はないようなのです。

 

ただし、債権者を、税金・社会保険等と、それ以外の金融機関等の債権者という2つに分けて考える必要があります。

 

 

税金と社会保険については、たしかにマイナンバーを有効に活用され、貴重な資産の存在を知られてしまいます。

 

それが、マイナンバー制度の大きな目的だから仕方がないというべきなのですが、実は、税務当局にとっては、画期的な進歩というほどのものではないのです。

 

国税徴収法の質問検査権で、裁判上の手続きなく資産の把握が可能ですし、既に資産・資金の動きはある程度捕捉できている状況だといえます。

 

マイナンバー制度により、更に具体的に精度が高く把握されるということですから、その点について配慮をしていく必要はあります。

 

経営危機を打開するためには、税金・社会保険というのは、数ある債権の中でも優先債権であるといえます。

 

金融機関などの債権よりも、優先して支払うべき債権なのですが、マイナンバー制度の運用により、更に優先すべき債権だと考えて対応した方が良いでしょう。

 

 

金融機関などの債権については、マイナンバー制度の導入を難しく考える必要はなさそうです。

 

マイナンバー制度の使用目的を考えれば明らかなのですが、あくまでも『税金』,『社会保障』,『災害関連』の三分野を中心とした行政手続きにおいてのみ活用される制度であり、今のところ、その情報が行政手続き以外の他の目的のために使われることはなさそうなのです。

 

また、マイナンバーと民事執行法とは関連付けされておらず、強制執行などにおいてマイナンバーを活用することは現状においては考えられないと思います。

 

したがって、金融機関等の債権者に向けた資産の予防的な保全については、マイナンバーが運用開始しても今までと同じ様に対応して大丈夫なようです。

 

 

 

我々も、マイナンバー制度を過大に捉えてしまい、随分と心配をしてしまいました。

 

しかし、税金や社会保障さえしっかりと対応すれば、今のところ大慌てをする必要はなさそうです。

 

ただ、預金口座の紐付けなど、マイナンバー制度はドンドン拡大されていきそうですから、常に注意しておく必要はありそうです。

 

 

 

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