令和五年はどうなる・・・


 

今年も、年頭にあたり、中小事業者の景気を予測してみたいと思います。

たかがコンサルタントが、1年の景気を占うなど生意気なことだと判っていますが、毎年の恒例ということでお許しください。

あくまでも、事業再生や経営危機対応の立場からの予測ですので、一般的な景気動向とは異なるのかもしれません。

当たるかどうかは判りませんが、中小事業者の経営環境を認識するだけでも意味があるのではないでしょうか。

 

多くの中小事業者は、昨年でコロナウイルス騒動は収束し、今年から経済環境は落ち着くだろうと思っておられるのではないでしょうか。

しかし、状況を確認していくと、そんな簡単なことではないと気付かれるでしょう。

景気が落ち着くような要因など見つからず、悪化を予感させるだろう要因が異常なほどに存在しているのです。

ある専門家が、コロナウイルスが終息すれば、そこから本格的な不況は始まると予測していましたが、まさしくその通りになりそうなのです。

いったい、今年はどの様になるのか、要因などを具体的に確認しながら考えていきたいと思います。

① コロナウイルスの手厚い施策が終了・・・

コロナ禍において、政府はあらゆる施策を実施して、中小事業者の経営維持に取り組んできましたが、経済優先にハンドルを切ってそれらの施策を終了させました。

経済環境が回復しない状況での施策終了ですから、中小事業者は命綱を失ったことになります。

行動制限も実施されなくなり、協力金なども支給されませんから、中小事業者の資金繰りは厳しくなって当然な環境に陥ります。


② 困難な経営改善による再生・・・

三年弱に亘り、中小事業者は経営を維持するために、徹底的な経営改善に取組んでこられました。

ただ、売上の増加,粗利益の拡大,経費の抑制という経営改善の3要素において、売上の拡大が全くに実現できないのです。

コロナウイルスに翻弄される経営環境は継続し、販売促進は効果を喪失し、消費は混迷を深め、売上が回復しない状況が続きます。


③ コロナ禍で背負った過剰債務・・・

多くの中小事業者は、生き残る為に、ゼロゼロ融資などをフルに活用し、可能な限りの借入をするしか方法はありませんでした。

本来であれば、借入など必要ない債務であり、事業規模からして過剰過ぎる借入となっています、

その過剰債務の返済が既に一部では始まっており、本年は返済開始の佳境を迎えることになるでしょうが、現実的に契約通りの弁済は不可能な状況になっています。


④ 世界的な経済環境の悪化・・・

今さらお話することではありませんが、世界的に異常な経済環境に陥っており、今後、更に状況は悪化していくと思われます。

    ・ウクライナ問題・・・
    ・原材料高・・・
    ・中国の景気悪化・・・
    ・欧米のインフレ・・・など、様々な要因がてんこ盛り状況だといえます。

欧米におけるインフレ対策としての高金利施策などは、日本に大きな悪影響を発生させて、中小事業者経営を圧迫し続けています。

景気対策として、効果的な手段を喪失しつつあり、世界的な景気の悪化は暫く継続することになるでしょう。


⑤ 今まで、何度もブログなどで訴え続けてきましたが、アベノミクスの破綻が現実になってきました、

もともとアベノミクスは、根拠のない詭弁の様な施策で、株価アップなどによって好景気だと国民が勘違いをさせられていただけでした。

実態は、問題を先送りにして、大きな負担を新たに背負わされ続けており、金融緩和が修正されるに至り、今年からそのツケを支払わされることになります。

さらに、3年前の消費税増税の影響も忘れるわけにはいきません。

本来は、消費税増税の悪影響が具体化するタイミングで、コロナウイルスが発生し、全てがそちらの責任となったのですが、増税から3年、もはや悪影響は残っていないのでしょうか。

 

好景気につながるような要因も探しましたが、全く思い浮かびません。

しかし、不景気につながる要因は、主要なものだけでもこれだけ存在しているのです。

多分、1つの要因だけでも、景気を悪化させるに十分な力を持っているものばかりですから、これで景気が良くなるはずはなく、かなり厳しい不況にならざるを得ないと思います。

コロナウイルス禍の難しい環境は、今年から始まる本格的な不況のプロローグでしかなかったのかもしれません。

過去の、バブル崩壊後の不況やリーマンショックでの不況をも凌ぐレベルになり、それが、世界的な規模で発生することになるのでしょう。

そして、景気が回復基調になるまで、随分と時間が掛かると思われ、コロナウイルス禍の3年間で体力をすり減らした中小事業者にとって、対応していくのは大変なことになります。

しかも、これだけの不況なのに物価は上がり続け、スタグフレーションという、もっとも質の悪い不況だといえるのです。

 

以上が、今年の予測になりますが、この様な状況において、中小企業はどの様に対応すればいいのでしょうか。

まず、この厳しい現実を、しっかりと認識することが大事です。

また、売上の増加,粗利益の拡大,経費の抑制という経営改善の3要点を、乾いた雑巾を絞る様に徹底してください。

特に、最も難しいであろう売上の増加については、固定観念を捨ててフレキシブルにあらゆる可能性にチャレンジしなければならないでしょう。

そして、経営の維持 = 資金繰り確保 を、再認識して、資金繰り確保に全力を挙げてください。

今年は、公的な借り換えなどの施策も実施されますので、しっかりと情報収集をして確実に取り組んでいくことが求められます。


以上になりますが、新年の予測をまとめると、日常の我慢と確実なチャレンジの年ということになるのでしょうか・・・。

  

 

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