官製ミニバブル崩壊・・・


 

政府の発表や、マスコミ報道をょ聞いていると、日本中が好景気のように思えますが、本当に好景気なのでしょうか?

我々、現場で仕事をしている者の感覚からすれば、好景気という表現には違和感を覚えてしまいます。

中小零細事業者の経営実態は、好景気などとはかけ離れた、破綻と背中合わせの厳しい経営状況で、頑張っておられるというのが現実なのでしょう。

 

私の仕事は、会社再生や経営危機に対応するコンサルタントですから、ご相談に来られるお客様は、経営が健全で順調な方はほとんどおられません。

売り上げが低迷していたり、資金繰りが厳しかったり、事業の承継が上手くいかなかったりと、何らかの経営的な問題を抱えてご相談に来られるのですから、好景気などとは無関係であって当然なのかもしれません。

しかし、新規でのご相談内容が、ここ2年ほどり間で、大きく様変わりをしてしまったようなのです。

以前であれば、会社の再生や、厳しい経営からの脱出を目標に、現経営形態での事業維持を前提に取組むことがほとんどでした。

返済猶予や経営改善という、一般的な再生におけるキーワード絡みが主流だったといえます。

ところが、最近は、整理を視野に入れることが前提となる、新規ご相談案件が急激に増えてしまいました。

整理を視野に入れるというより、整理を前提にして、いかに事業を維持するかという、最終局面に向けてのご相談が増加したと表現した方が正しいのかもしれません。

現経営形態のままで事業を維持するのは、既に不可能だと判断するしかないという、崖っぷちまで追い込まれた状況でのご相談だということになります。

返済猶予などは既に実施済みで、経営改善に取り組む余裕などは喪失し、第2会社や任意整理というキーワードでの対応が主流になるしかありません。

現実的に、私どものコンサルティング方針は、『破産はしない』というものなのですが、ここ最近は、社長個人は任意整理をするが、会社は破産をさせるという案件が、いくつか発生をしてしまっています。

それほど、お客様の状況は変化し、破綻まで追い込まれている厳しいご相談が増加したということなのです。

 

発表によると、破産や倒産件数は、ここ数年は減少しているということですが、これを鵜呑みにして景気が良いと捉えるのは大間違いでしょう。

結果として、破産や倒産件数が減少したのは事実でしょうが、これは好景気だからではありません。

政府の、中小零細事業者向けの施策が、破産をさせない・・・破産しにくい・・・という内容になっているからに過ぎないのです。

状況が厳しくなっても、事業を維持することが制度として可能になり、破産など簡単にしないという施策に守られているから、中小零細事業者の破産件数は減少をしています。

しかし、どこまで経営状況が悪くなっても、破産をしないというものではありませんから、悪化が続けば、いつかは破綻してしまうことになるのです。

これが、以前であれば、徐々に状況が悪化し、自然な流れとして経営破綻に陥っていくというパターンでした。

流れがありますから、経営者も状況に合わせた対応や、心の準備をする事も出来たのです。

ところが、最近は、突然に破綻してしまうというパターンが増えていますから始末が悪いといえます。

制度によって、事業を限界まで維持してきたが、こらえ切れなくなって一気に破綻してしまい、前触れがありませんから、関係者などは事前の対応がとれません。 過去の経営破綻パターンよりも、この様な破綻パターンの方が、関係者の被る被害が甚大になり、その悪影響は大きくなってしまうでしょう。

 

この様な事例が、最近は急激に増加しています。

本来は、もっと早い段階で整理的処理をされていた事業者が、政府の施策に支えられて、ここまで事業を維持してきたが、それもとうとう限界に来たということなのでしょう。

施策により延命されてきた事業者も、これから破綻に向かうのでしょうが、それは膨大な数にのぼります。

ここ数年、減少していた倒産件数のほとんどは、早くに破綻していたはずの事業者なのですから・・・。

 

 

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