最近、不動産の担保に関するご相談が増えています。
貸付金の回収を保全するには、しっかりと与信を実施して、不動産などを担保に取るか、連帯保証人を取るしか方法はありません。
ところが、最近は連帯保証人は取らないという傾向になっていますから、不動産などを担保に取るしか方法が残されなくなっているのです。
今後も、不動産を担保にした融資は勢いを維持するでしょうが、それに伴って、金融事故絡みの悲しい事例も増えていくことだろうと思います。
メールにて、自宅不動産と金融事故に絡む、よくあるパターンのご相談をいただきましたのでご紹介をさせていただきます。
Aさんは、ご主人と共有名義で、十数年前にご自宅を購入されました。
地方銀行のTS銀行から、夫婦が連帯債務者として住宅ローンを組んでの購入になります。
当初は、順調に返済を続けられましたが、ご主人の経営される会社の業績が悪化するとともに、返済も困難になってきました。
遂に、利息の支払いさえも難しくなって、TSファイナンスに債権譲渡されることになってしまったのです。
(同じTS系列ですから、債権譲渡ではなく、債権回収委託だと思います。)
そして、期限の利益の喪失をして、正式に金融事故となったのは自然な流れでしょう。
それが、7年前のことで、その後、ご主人とは離婚をされ、ご自宅も任意売却をして借入金の返済に充当をされました。
これにより、1700万円ほどになった残債について、担当者から支払いできる範囲で毎月入金して欲しいと要請があり、毎月3,000円の返済を電話での口頭によって約束されたのです。
その後、約束通りに返済を続けていますが、家計の状況が厳しくて返済が困難な状況になりつつあります。
そんな時に、TSファイナンスから連絡があり、残債について一括の返済を要求され、同時に家計の状況についても報告を求められました。
現実として、離婚後は厳しい家計状況が続いており、完済どころか、毎月の利子さえ支払いはむ困難な状況なのです。
離婚されたご主人と、その後は連絡を取っておりませんが、返済をされている様子はありません。
生活の維持さえも難しい状況において、目ぼしい資産も何もなく、今後。Aさんはどのように考えていくべきなのでしょうか・・・?
いただいたご相談は、以上の様になります。
ご説明の内容からすると、ほとんど資産はなく『無い袖は振れない』状況だと思います。
今回、一括の請求をされたといっても、それは手続き的な意味合いが強く、債権者も一括で回収できるとは思っていないでしょう。
したがいまして、家計状況についての厳しい内容をそのまま提出されたうえで、生活が大変に厳しいことを理由に、逆に毎月の返済を少し減らすか、悪くても現状維持でご相談してみてください。
無い袖は振れない状況ですから、債権者にしても厳しい対応は困難な状況ですし、その事実を理解もしているでしょう。
無理な債務回収をしても意味がなく、僅かでも回収ができるだけ御の字だといえます。
また、Aさんにも、完済を目指したいという気持ちがあるかもしれませんが、毎月、莫大な遅延損害金が発生しており、少々の返済をしても残債総額は増え続けているのです。
完済は物理的に不可能だという現実を理解し、今後の対応を考えられるべきだと思います。
全てをポジティブに捉えて、生活を優先して考えるべきではないでしょうか・・・。
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