経営危機に陥り、自殺が脳裏をよぎった中小企業の経営者は少なくないようです。
恥ずかしながら、私も経営危機の打開でもがいていた頃に考えたことがあります。
今、振り返ると、まだまだ人間として甘く、苦しい現状から逃げ出そうとして、そんな馬鹿なことを考えていたのだと思います。
資金繰りに振り回される日々が続き、将来の見えない経営の不安に押しつぶされそうになっているとしても、明日に命をつなぐことができるというのは、それだけで恵まれて幸せな事だと理解しなければならないでしょう。
学生時代からの、親しい友人が亡くなりました。
不動産業として独立し、経営者として全て前向きに取り組めるようになった、これからという時にすい臓がんが見つかり、10か月の闘病生活の末の死でした。
真面目で配慮に事欠かない性格で、私にとっては、公私ともに助けられたかけがえのない友人でした。
彼は、人生でやり残したことが沢山ありました。
今まで、周りの人間のために散々尽くしてきて、ようやく、自分のため、家族のために頑張ろうとし始めたばかりだったのです。
経営は、たしかに楽ではありませんでしたが、彼は、死にたくなどなかったでしょう。
しかし、生きることが出来ませんでした。
本当に悔しかったと思います。
棺に入った彼の骸は、冷たかったのです。
経営の現場で、『死んだ方がマシだ・・・』という言葉を吐かれる経営者は珍しくありません。
経営が厳しいという表現で使われているのかもしれませんが、本気で死を考えている経営者もおられるでしょう。
私は、破産さえも、経営者としては自己中心的で無責任な選択だと思っています。
ましてや、夜逃げや自殺など、考えたり検討したりすることさえ無駄なことであり、どんな理由があるとしても経営者として人として最悪の選択でしかありません。
夜逃げや自殺を考えるぐらいならば、頑張ればいいのです。
経営危機を打開するために、死ぬ気になって頑張ってみてください。
その頑張った結果、経営が破たんしたとしても、夜逃げや自殺よりは、遥かに健全で将来につながる答えになります。
なによりも、頑張ることで、チャンスにチャレンジできるのです。
生きているということは、その苦境を打開するチャンスを与えられるということになります。
死んでしまえば、全てが終わり、チャンスにチャレンジすることさえできません。
私のご相談者も、経営危機打開のプロセスにおいて、死について考えられた方は少なくありません。
その時は、真面目に死ぬことを考えられたのです。
ところが、死ぬこと以外の選択肢を見つけ、経営危機の打開に取り組めるようになられました。
今となれば、そんな馬鹿なことを考えたのが笑い話でしかありません。
しかし、もしも、他の選択肢を見つけられなかったら、その経営者はどんな結果になっていたのでしょうか。
経営危機ぐらいで、人生を諦めようとしてはいけません。
諦めたくはないのに、人生を続けられない経営者もおられるのです。
そんな経営者の悔しさを感じながら、我々は、前を向いて頑張れる幸せに感謝すべきではないでしょうか。
プライベートの話になってしまい申し訳ありませんが、常に傍で助けてくれた友人と出会えた奇跡に感謝し、ご冥福をお祈り申し上げます。
この40年間、本当にありがとうございました。
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