資金繰り、1+1を10にする・・・


食い入るように資金繰り表を見つめ、どんなに計算し直しても、数字は不足します。

資金繰り表を完成させるため、様々に知恵を絞って算段しましたが、答えを得られるはずもなく、気は滅入るばかりです。

このまま、今まで通りの考え方で取組んでも、どうやら無駄の様です。

ここは、考え方を根本的に変えて、常識に囚われない大胆な発想で取組んでみるべきなのかもしれません。

 

マイナスにしかならないものを、絶対にプラスにしなければならないという、数式を無視した要求をされるのが、経営危機での資金繰りです。

答えを得ることが出来なければ、事業が破綻してしまいますから、この無理を可能にしなければならない資金繰りは、本当に難しくて厳しいものになります。

私も過去に経験がありますが、資金繰りに悩まされ、振り回され、本当に辛い経験をして、その苦痛から、何度逃げ出そうとしたことかわかりません。

月末の資金繰りを乗り切ることができれば、暫くは落ち着くことかできますが、すぐに不安で辛い資金繰りに向き合わなければなりません。

答えの出ない苦痛の作業が、毎月繰り返して襲ってくるのですから、心は弱く細っていき、まともな精神状態を維持するのは難しくなるのです。

 

こんな状況になっても、まだ、今まで通りのやり方で資金繰りを確保しようとしても、答えが見つかることはないでしょう。

成り立たない答えを見つけようと苦しみ、精神的にも弱っている状況でこのまま続ければ、向かうべき道が変わってしまうかもしれません。

今まで、最善の努力をしてきたのですから、そろそろ気持ちを切り替えて資金繰りに取り組まれては如何でしょうか。

資金繰りの捉え方を変えて、取組み方も変えてしまうのです。

今までの資金繰りは、健全時での資金繰りであり、得意先から取引先や従業員にまで、全ての関係者に対して穏便に丸く収めようとされていたと思います。

しかし、今は経営危機状況なのですから、全てを丸く収めようとする様な資金繰りは難しいでしょう。

ある意味で割り切ったり、仕方がないと考えて、どこかに無理を言ったり、負担をかけなければ資金繰りは成立しないと思います。

計算が成り立たなければ、数式を変更するか、求める答えを変えてしまうのが、経営危機での資金繰りといえるでしょう。

 

経営危機における資金繰りにおいても、何でも有りという訳ではなく、守っていただきたいポイントがあります。

ますば、資金繰りを確保するためでも、手を出してはいけないことがあるということです。

普通では、あまり考えにくいのですが、たとえ普段は立派な経営者であっても、長年の厳しい資金繰りで精神的に弱ってしまい、正常な判断が出来なくなって無謀な借入をされることが少なくないのです。

返せるはずもないのに、高利の金融に手を出してしまい、状況をより悪化させてしまう事例など珍しくもありません。

また、既に、破綻直前の状況になっているのに、ここで親類や友人から借入をしてしまえば、今後の人生における人間関係を喪失させることになってしまいます。

こんな、無駄ともいえる努力は、絶対に回避すべきなのです。

また、経営者が現実から逃げないということも大事です。

私もそうでしたが、資金繰りの余りの厳しさに、現実から逃避したいと考えてしまうのです。

しかし、本当に逃避してしまえば、全てが終わるという最悪の結果を招くことになります。

本来は、経営者が命をかけてでも守るべき、従業員や取引先は当然のこと、大事な家族に対しても、逃避は大きな重荷を背負わせることになってしまいます。

最後まで頑張って、もしも駄目ならば、経営者として潔く謝罪して整理をすればいいだけの話だと思います。

次に、判断を誤らないことが求められます。

既に、実質は破綻しているのに、まだ無理な資金繰りを続けようするならば、傷口を大きくするだけだと思います。

今、資金繰りを確保すれば、今後は順調な経営を維持できるというのならば、徹底して資金繰りに取り組むべきでしょう。

しかし、今、資金繰りが確保出来たとしても、それは一時的なものにしかならず、直ぐにまた厳しい資金繰りが必要になり、事業の将来の展望も開けない様であるならば、 事業としての根本的な答えをだすべきであろうと思います。

撤退の判断も、経営者の責任であり、その判断を誤らないことが大事なのです。

 

最後に、経営危機における資金繰り確保の最大のポイントは、あらゆる手段を活用して最優先に取組むということになります。

そして、経営危機において、もっとも効果的な対策は、少しでも資金繰りに不安を感じたら、直ぐに経営改善に取り組むということです。

当たり前のことですが、この原理原則を守ることが、もっとも効果的であることは間違いありません。

 

 

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