正しい経営状況と選択肢・・・①


 

前回のブログの続きで、経営が厳しくなった状況での選択肢について掘り下げていきたいと思います。

・ 現在の経営状況が、具体的にどの程度の厳しさなのか・・・。

・ この状況において、経営の危機を打開するには、どの様に対応をすればいいのか・・・。

事業者が自らの力で、この2点について把握できる方法を、考えていきます。

 

なにやら、難しそうな作業に思えますが、要素を簡潔にすることで、容易に取り組める内容になります。

作業は、当然に簡単な方が取り組みやすいですし、仕組みも単純な方が明確に答えを導き出せるものでから、捉え方を変えて見るのです。

まず、現在の経営状況の把握と、今後の取り組みの可能性という2つのテーマを合体させることから始めます。

     現在の経営状況の把握 ≒ 今後の取組みの把握

この様に捉えることで、本来は2段階の作業が必要であったものが、1つのステップの作業だけで、今後の取り組みの可能性まで導きだせる仕組みになります。

この経営状況ならば、この方向への取り組みが可能という流れを、パターンに分けてセット化してみてください。

そもそも、経営の状況によって、取り組める方向は自然と限定されてくるでしょうから、セット化することは理に適っているといえます。

ということは、経営状況を正確に把握することができれば、その状況において、今後の取組みの可能性が明確に把握できるということになるのです。

さらに、より簡単に手続を進めるために、判断する基準をできるだけ単純化させた仕組みにするといのうがポイントになります。

経営状況を判断するために、複雑で雑多な検討が必要であれば、現状や取り組みの可能性を簡単に把握などできなくなりますし、経営者か自らが答えを導き出すのも困難になってしまいます。

この考えに沿って、判断する基準を、できる限り単純化させました。

以下の6項目が、判断の基準になります。

  ① 最近の収支
現状や直近3期においての純利益が、黒字を確保できているのかなどについての確認。

  ② 今後の収支
今期以降の収益について、黒字が確保できるのか、黒字の確保は困難なのかなどの確認。

  ③ 資金繰り
今後の資金繰りについて問題はないのか、問題があるのなら、どの程度の期間は資金繰りが確保できるのかなどの確認。

  ④ 経営改善の取組み
経営改善に取組んでいるのか、取り組んでいるなら成果は出ているのかなどの確認。

  ⑤ 有望事業の有無
有望な事業があるのか、もしくは改善することで有望になる事業があるのかなどの確認。

  ⑥ 経営者の意志
経営者として、このまま経営を継続したいのか、事業を維持できればいいのかなどの確認。

この①~⑥の判断基準について、複数の答えを用意して、順にYES/NOチャートでチェックして行きます。

そして、YES/NOチャートを進めて、最終的に答えとなるパターンが導き出されます。

そのパターンが、現在の正しい経営状況であり、今後の取組むべき方向性ということになるのです。

このパターンも、経営危機の深刻度により、以下の㋐~㋖の7つのセットに分類されます。

  ㋐ 健全な経営状況
   問題のない、健全な経営状況

  ㋑ 軽度の危機的な経営状況
   経営の再生について、検討する必要のある状況

  ㋒ 再生に取り組むべき経営状況
   経営の再生を目指して、具体的に経営改善に取り組む必要のある状況

  ㋓ 危機的な経営状況
   現在の経営形態の継続を図るとともに、事業の維持も検討すべき状況

  ㋔ 事業維持を検討すべき経営状況
   現在の経営形態での継続が、困難な状況
   事業の承継や、任意の整理も視野に入れて検討すべき状況

  ㋕ 重度の危機的な経営状況
   現経営形態での継続を諦め、法的整理も視野に入れる必要のある状況
   様々な手段により徹底して事業の維持を図るべき状況

  ㋖ 実質的経営破綻状況
   事業も含め、現在の経営形態の整理に取り組む必要のある状況

以上の㋐~㋖というパターンに導かれると、現在の経営の危機的な状況が、ほぼ正確に把握できるようになります。

そして、その経営状況を前提として、これからの取り組むべき方向までも把握できる様に、経営危機の重篤度でパターン化してセットにします。

選択されたパターンの中で、適正な取り組みをすることで、経営危機の打開が最善の形で実施できることになりますが、ここまでの手続きが、経営者が自らの力で可能になるのです。

選択までの手続きは、判断すべき基準を明確にし根拠も確保しますから、自信をもって取組むことができると思います。

文面だけを読んでいると困難な作業だと感じるかもしれませんが、実際は難しい作業ではありません。

次回は、YES/NOチャートを進めチェックを重ねて、実際にパターンに導かれるまでの流れと、そのバターンの具体的な中身についてご説明をしたいと思います。

 

 

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