ひょっとすれば、ミニバブルが発生しているのかもしれません・・・。
多くの経営者が、このコロナウイルス禍の厳しい経営環境で苦闘されているのに、バブルなのかと感じてしまう様な、凄い業績を残しておられるお客様がおられます。
このようなことを申し上げるのは心苦しいのですが、一部の事業者や業界においては、コロナ対策や環境の逆手を取って、売上に結び付けている事例が少なくないのです。
たしかに、経営者が知恵を絞った結果なのですが、政府の資金繰り支援策などが、想定外の成果を導き出したといえるのかもしれません。
顧問先様とは、最低でも、月に一度は経営者と直接にお会いして、ご面談のなかで具体的な経営状況をお伺いするようにしています。
遠方の顧問先についても、定期的に巡回をさせていただくのですが、東海地方から首都圏方面にかけては顧問先様の数も多いので、一気にまとめて順番に回らせていただきます。
今回も、愛知名古屋から始まり、静岡,神奈川,東京,埼玉,福島,山梨と、七都県を回らせていただきました。
今は、その帰りの新幹線の中で、このブログを書かせていただいていますが、今回の出張は、精神的には随分と楽だった用に思います。
このコロナウイルス禍で、顧問先も資金繰りや経営の維持に大変だろうと思われるのですが、実は全てがそうでもありません。
ほとんどの顧問先は、コロナウイルス問題が発生することにより、資金繰りが楽になるか、業績が向上するかして、経営は楽になっておられています。
その結果、事業の維持を諦めたり、実質的に破綻されたような顧問先はゼロですから、ご面談するにおいても精神的に楽をさせていただいているのです。
これは、別に特殊な対策をした結果というのではなく、自然な流れとして、このような結果に結びついたといえるのでしょう。
私どもの顧問先事業者様は、コロナウイルスが発生する以前から、資金繰りが厳しいなど重度の経営危機状況に陥っておられた方が大半でした。
既に、そのように厳しい経営環境で、生き抜く術や、耐えうる知識を身に着けておられましたから、コロナウイルスで経営環境が少々悪化したからといって、大きなダメージを受けることもありません。
むしろ、コロナウイルス環境をポジティブに捉えて、チャンスとして前向きに活かそうという程度の強かさを持ち合わせておらます。
そして、このコロナウイルス環境は、ポジティブな中小事業者にとっては、想像も出来ないような具合の良い環境になっているのです。
構造が根本的に変化する環境において、強かな経営者の知恵を絞った経営施策は、競争相手不在のブルーオーシャンで売上を確保することを可能にしています。
政府の様々な資金繰り施策は、余剰さえも生み出して消費を刺激していますから、その取り込み手段や受け皿を用意することができれば、業績を改善させることが可能なのです。
前を向いても後ろを向いても、右に行っても左に行っても、直ぐに壁にぶつかるしかなかったあの頃と比較すると、強かな経営者にとってのコロナウイルス環境は、可能性の広がる経営空間だといえるのかもしれません。
この事実は、今回の顧問先回りで、確信に変わったように思えます。
古くからの顧問先である、中古車販売業をされている社長とご面談し、ミニバブルが発生しているのではと思う様な話をお伺いしまた。
その会社は、都心の郊外で、国産車を中心に外車なども販売をされており、一度は経営危機に陥られましたが、今は健全に近い経営状況を維持されています。
素人からすれば、中古車といえども高価な商品ですから、このコロナウイルスの環境において売上は減少し、経営状況も厳しいのではないかと思っていました。
ところが、極めて好調だと社長は言われます。
コロナウイルス後も、売上は常に前年比を上回り続けて、忙しくて仕方がない状況であり、当然に業績もよいと笑顔で言われるのです。
たしかに、徹底的に経営改善に取り組まれ、無駄のない業務体制を構築されてきましたから、環境の変化に強い財務内容になっていると思われます。
第二会社も設立し、修理面などのケア業務も強化されてきましたし、売上粗利益率の高い車を多く扱うなどして、収益性も強化されてきました。
少々環境が悪化し、業績が低迷しても、利益は確実に確保出来るようにはなっていたと思います。
しかし、そんな程度の好調さではなく、根本的に売れ筋が以前とは変わっており、一部ジャンルの中古車がバブっているということなのです。
コロナウイルス以前は、外車など月に2台から3台程度しか売れませんでした。
外車といっても、アウディやBMWなどの、2000cc前後の廉価版の中古車であり、国産車とほとんど金額は変わりません。
そんな廉価版の中古外車が、先月は25台も売れたそうです。
そんなに大規模な中古車屋さんではありませんから、月に25台も中古車が売れるのは立派なものなのでしょうが、なんと、外車だけで25台が売れたというから驚きます。
社長曰く、この5月以降から、百万円前後する外車が急に売れ始め、その傾向が継続しているとのことなのです。
何故、急に百万円前後の廉価版中古外車が売れ始めたのかは、経営コンサルタントとしては興味深いテーマになるのですが、推定できる答えを見つけるのは難しくありません。
売れ始めた5月と言えば、コロナウイルスの影響による中小事業者の支援策が、佳境に入った頃になります。
4月末に補正予算が成立し、様々な施策が実行されましたが、持続化給付金の手続きが始まったのも5月からでした。
ご存じのように、昨対比で売上が一定以上減少した事業者が、個人は100万円,法人は200万円の助成金を受けられるのが持続化給付金になります。
この給付金は、使途を特定されておらず、事業全般に広く活用するようになっていますから、事業のために中古車を購入しても問題はありません。
そう考えると、『5月から』,『100万円』,という2つのキーワードにおいて、持続化給付金の給付と、廉価版中古会社の売上増加は一致するのです。
今回、政府が前向きに実施しているコロナウイルスに関する施策は、万全の態勢で展開しているといえるのでしょう。
誤解を恐れずに表現すると、中小事業者の資金繰り対策に関する施策などは、モラルハザードなど無視した、過剰ともいえる政策の展開だと言えるのかもしれません。
だからといって、これで中小事業者が安泰になれるほど、コロナウイルスは生易しくないでしょう。
しかし、一部では消費を刺激し、余剰を生み出しているのも事実だと思います。
ミニバブルといってしまえば大げさかもしれませんが、新たなビジネスチャンスの可能性が発生しているのは間違いないようです。
ここは、経営者も意識を切り替えて、ポジティブに知恵を絞るタイミングではないでしょうか・・・。
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