まだ、解雇は考えない・・・


不況が始まったばかりのこの環境で、早々に雇用面のリストラに着手する中小事業者が少なくありません。

たしかに、販管費に関わる経費の圧縮は、不況時での基本的な対応だといえますが、雇用面においては、もっと慎重に取り組むべきではないでしょうか。

雇用リストラは、経費の圧縮という面では大きな成果を挙げることができる劇薬かもしれませんが、同時に、売上や利益を大きく悪化させてしまい、事業自体を破綻においやる毒薬になるかもしれないのです。

そのデメリットも十分に理解したうえで、最劣後の取組みにすべきだと思います。

 

コロナウイルス感染による。経営環境の悪化は際限なく広がり、悪化を続けています。

先の全く見えない不況は、経営者の心身を蝕み、破産の情報なども飛び交うようになってきました。

先の見えないこんな厳しい環境でも、破産する必要など全くなく、こんな環境だからこそ、事業を継続するための様々な手段を活用できるのです。

しかし、多くの経営者は、目に見える知識や、持っている情報の中で対応しようとされますから、結果として破産という悲惨な選択をされるのです。

今の、政府の前向きな施策を、しっかりと確認をしてみてください。

日々、発表される中小事業者の資金繰り支援策は豊富であり、経営の実情に照らして有効に活用すれば、十分な効果を期待できるでしょう。

資金の確保という、資金繰り確保手段において欠くことのできない取組に、そんな支援策を積極的に活用しなけれけばなりません。

では、もう一つの資金繰り確保手段である、支出の抑制という面においてはどうでしょうか。

支出の抑制には、様々な手段がありますが、代表的なものは経費の圧縮になります。

一般的には『リストラ』と呼ばれている手段であり、販売管理費などにおける無駄をできる限り削減するということになります。

経営改善においても、債権者金融機関が重視するポイントですし、取組の難易度は高くありませんから、無条件で取組むべきです。

しかし、ただ1点だけ、徹底的に留意すべき重要な対象があります。

それは、雇用面におけるリストラです。

従業員の昇給の停止や賞与のカット、さらには解雇の実施などの手続きになり、雇用リストラと呼ばれることが多いようです。

雇用リストラは、一気に大きく経費を削減できる可能性がありますし、対象が内部の従業員ですから、取組の難易度は高くはありません。

そして、冒頭でご紹介しましたように、使い方を間違えば、事業を破滅に導く毒薬となってしまうのです。

優秀な経営者は、経営か厳しくなっても、簡単に雇用リストラに着手したりしません。

従業員との人間関係が確保できているし、雇用リストラのデメリットを十分に理解されているからです。

真面目に経営に取り組んでいない経営者は、直ぐに雇用リストラに取組もうとします。

従業員の有難さが解っていませんし、雇用リストラのメリットを勘違いしているからです。

中途半端な専門家の経営改善は、ただ、リストラの実施をするだけであり、雇用リストラに何度も無駄に取り組ませます。

その結果、従業員のモチベーションが低下し、商品は劣化し、売上も低下し、当たり前の様に事業は破綻するしかなくなるのです。

こんな事例は枚挙にいとまがなく、無秩序な雇用リストラへの取組みが、経営改善を失敗させる大きな理由だといえます。

 

このコロナウイルス感染による景気悪化環境において、雇用リストラのニュースを聞かない日はありません。

観光バス会社が従業員を全員解雇したり、タクシー会社が600名の従業員を解雇したなどいった、大規模な雇用リストラです。

たしかに、売上を全て喪失し、今後も回復の目途が無く、その間に対応すべき手段も見当たらないのであれば、それも仕方がないのかもしれません。

ただ、それで、全てが終わるということも理解してください。

十分な資産をお持ちの事業者であれば、細々とした事業継続は可能だし、再開も可能かもしれません。

しかし、多くの場合、資金繰りが厳しい状況になっての雇用リストラでしょうから、景気が落ち着いても再開は無理だろうし、事業の維持さえ難しくなるのではないでしょうか。

 

しばらくは、雇用調整助成金を活用して、雇用の維持を図るべきだと思います。

特例により、最高で9/10の助成が得られる可能性もあり、使い方次第で、雇用の維持が可能ではないでしょうか。

いつまで悪化が続くのか判らないというのは、いつ状況が改善するかも判らないということであり、ある日突然、ウイルス薬が見つかるかもしれないのです。

まず、しばらくは雇用調整助成金により雇用を維持し、状況を見ながら、対応を考えるべきでしょう。

雇用を確保して、事業さえ維持できておれば、一気に攻勢に出ることができるのです。

 

しばらくは、この環境下で、中小企業が破綻を回避すべき取り組みをテーマに、ブログを展開していきます。

 

  詳しい内容は、ホームページをご覧ください,

          ↓

    トップ経営研究所 ホームページ

 

 

  会社再生・経営危機打開・事業承継オンラインセミナーをご覧ください,

          ↓

    YouTubeチャンネル

 

 

ランキングです クリックして応援してください

          ↓


ランキング人気ブログランキングへ

 

ランキングです クリックして応援してください

          ↓

      にほんブログ村 経営ブログへ

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>