高過ぎる、専門家・・・


仕事を頼んだら支払いをし、お金を借りたら返済をするというのは、当たり前のことだろうと思います。

もしも、約束通りに支払や返済ができなくなれば、昔の経営者ならば、事業の継続さえも諦めて、夜逃げや自殺といった悲惨な末路を選択されたのかもしれません。

しかし、現在はネットが発達したことにより、リスケジュールや代位弁済といった様々な手段が社会的に認知され、経営者は対応すべき方法を知ることができる様になりました。

多くの選択肢の存在を知ることにより、支払いや返済という約束が果たせなくなっても、経営者は具体的な対策を前向きに取り組めるようになったのです。

 

ネット社会は、我々の業界にも、大きな影響を与えています。

私の仕事は、事業再生や経営危機打開といった、債権債務処理を扱う特殊な業界であり、一般の方々が普段から馴染みのある世界ではありません。

当然、この業界に関する知識や情報についても、何気なく耳にしたり目に入ってくるものではなく、能動的に得る努力をしなければ、手に入るものではありませんでした。

ところが、ネット社会の発展と共に、この特殊な業界の情報が、ネットで簡単に手に入れられるようになりました。

今では、関係するキーワードを入力すれば、溢れんばかりに情報が提供され、容易に知識として身に付けることができる様になったのです。

経営者は、取り組める方法が有ることを知り、悲惨な末路を選ぶ必要もなくなりましたし、前向きに立ち向かえるようになったのではないでしょうか。

しかし、良いことばかりではありません。

ネットの独特の弊害は、この債権債務処理の場面において、大きな悪影響を与えることが珍しくないのです。

まずは、ネットで情報を入手することにより、安直に支払いや返済を止めてしまい、大問題になってしまうことが珍しくありません。

たしかに、支払いや返済を止めて、資金繰りを確保したり事業を守ったりすることはありますが、それは事前の準備をしっかりと実施したからこそ効果を生み出すのです。

何かをすれば、色々な因果関係の中で、様々な方面に影響を与えることになりますので、その理解をしたうえで、対応をする必要があるのです。

そして、何よりも、ネットで入手した情報が、本当に正しいものなのかという問題があります。

調べたいキーワードを入力すると、驚くほど多くの情報が表示をされますが、その情報の内容が同じではないのです。

中には、全く逆方向の答えを主張しているものもあり、何を信用していいのか判らなくなります。

多くの情報を調べるほど、方向性の異なる情報に振り回されることも珍しくありません。

ネットで得られる情報は、責任のない情報だと割り切り、参考程度にとどめておくべきなのかもしれません。

 

そういえば、私がこの仕事を始めたのは、まだネット社会に向かおうかという創成期でした。

最初にこの仕事のホームページを作ったのは16年前で、SEO対策など何もせずしても、『事業再生』や『リスケジュール』,『期限の利益の喪失』,『借金返済』,『代位弁済』,『詐害行為』といったビッグキーワードで、当たり前の様にトップページに表示される時代でした。

ブログを書き始めた14年前頃は、黙っていてもブログからお問い合わせをいただけるという良い時代だったのです。

ところが、ネット社会の熟成と共に、状況は一変します。

必死でSEO対策をしても、トップページに表示どころか、簡単に上位検索を狙えなくなってしまったのです。

我々の幼稚なネット対策など通じない時代になってしまい、実力に関係なく、ネット対応に成功したものが繁栄するという時代になってしまいました。

現実に、我々へのご相談は、セカンドオピニオンとしての立場でのお問い合わせが増えています。

まずは、ネットの検索上位で見栄えの良いホームページの専門家を探して、色々とご相談をされるそうです。

ところが、要領を得ない指導であったり、根拠のないアドバイスを受けて不安になり、今度は真剣にネットで内容を吟味して探し、ご相談に来られるというパターンが増えました。

特に、最近増えているのは、高額の相談料金に納得できなくなって、ご相談に来られるパターンです。

着手金で何十万円という高額を要求されたり、毎月の顧問料が20万円を超える金額になったり、専門家の紹介料で30万円を請求されたりなどといった事例が増加しています。

そもそも、我々にご相談に来られる経営者は、資金繰り状況が厳しいという前提ですから、これほどの高額を支払えというのは大きな負担であり、法外ともいえる費用だと思います。

事業再生や経営危機打開の専門家において、こんな高額を請求するというのは、まず間違いなく似非専門家であるか、ボッタくりということになるでしょう。

しかし、ネット社会は、技術も経験もない素人や、単に金儲けだけを目的とする詐欺師さえも、立派な専門家だと勘違いをさせてしまうのです。

他の専門家の情報を丸写ししてでも、見栄えの良い立派なホームページさえ用意すれば、ネット社会では立派な専門家として通用してしまいます。

そして、生き残ろうとして必死な経営者は、見抜くだけの能力を持ち合わせていませんから、選択を間違ってしまうのかもしれません。

そこで、選択を間違ったことに気づいて、軌道修正をする余裕があればいいのですが、多くのご相談者に、そんな余力は残っていないというのが現実なのではないでしょうか。

 

 

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