『何故、こんな事になったのか・・・』と、社長は苦悩されます。
社長の右腕として辣腕を発揮し、会社の業績を向上させて、専務にまで引き挙げられて、先代社長を補佐されてきました。
そして、先代社長が、ご高齢により引退をされるときには、新社長として指名をされたのです。
実の子供でもないのに、事業の後継者に指名されるというのは、驚きであり感激でもあったのですが、その後の社長業は、中小企業の悲哀の詰まったものでしかありませんでした。
営業の責任者として、会社の発展に寄与してきたという自負もあり、社長としての自信もありました。
これから、まだまだ会社を発展させるために、取り組みたい企画も沢山持っていました。
ところが、現実の社長業は、そんな未来に向けて心躍るようなものではなく、過去の清算業務に追われる日常だったのです。
取引銀行は、社長交代とともに、当然のように連帯保証人になることを要求してきました。
この段階で、夢の新社長から、現実の厳しい世界を思い知らされます。
先代社長時代の、返済できるはずもないほどの、膨大な債務処理に追われる毎日が続きます。
最善の努力は尽くしましたが、結局、代表を務める会社を任意整理するしかなくなり、代表取締役社長として、全ての責任を負わされるしかありませんでした。
次の人生や生活の糧を得る準備はできましたが、保証債務者として、これから責任を背負っていかなければなりません。
中小企業の事業承継は、簡単ではありません。
多くの場合、膨大な負債が存在します。
事業を承継するということは、その負債も背負うということになるのです。
連帯保証人制度が見直されつつある現在においても、事業承継に伴い保証債務を承継することも、当然のように要求をされています。
中小企業経営者の息子は、生まれた時から社長の椅子が約束されているようで、世の中では羨ましく思われていますが、現代ではとんでもない話で、物凄い責任と、人生を消滅させるかもしれない負債を背負わされた人生といえるのかもしれません。
今、中小企業の事業承継が、大きな社会問題となっていますが、その問題点を具体的に把握しておく必要があるでしょう。
仕事に魅力を感じない・・・
責任を負うのは嫌だ・・・
のんびり過ごしたい・・・
など、現在の若者の気質が、事業承継問題の原因とされているようですが、本質の原因は違うように思います。
別に、息子さんだけを対象に、事業承継を考えているわけではなく、番頭さんなどの従業員も対象に事業承継を検討していることも多く、既に、承継すべき仕事や業務にどっぷりと浸っている従業員を対象にしても、承継問題は解決できていないのです。
それは、承継を躊躇させるような、大きな問題点がほかにあるということになります。
そして、多くの中小企業が抱える債務にあると、答えを導くのに時間はかからないでしょう。
債務が、財務的に許容できる範囲ならば、事業承継も処理できていることが多いようです。
事業承継が問題となっている企業には、大きすぎる債務が存在するという傾向があります。
返済が難しいと思われる、重すぎる負債が存在するから、事業承継を躊躇させ、社会問題となっているのが現実なのでしょう
それでも、経営者は、息子に事業承継をさせようとされます。
ご自身が苦労して作り上げ、全てを賭けて背負ってきた事業ですから、経営者の責任として、父親として、息子に事業を継いでほしいと思うのは、自然な流れなのかもしれません。
日本流のビジネスモデルでも、今までは何ら疑問も持たれず、容認されてきた承継システムだともいえます。
しかし、時代が変わりすぎました。
その時代は、今日よりも明日は間違いなく良いという右肩上がり経済でしたが、今は、明日の見えない時代なのです。
そんな時代に、債務を抱えたまま、事業を承継させようというのが、根本的な勘違いだといえるのかもしれません。
中小企業の事業承継問題を解決しようとすれば、債務の処理のについて考える必要があります。
事業を承継させるときに、承継すべき債務を圧縮させる・・・。
債務を承継させずに、事業だけを承継させる・・・。
この様に、債務の負担が軽減できれば、事業承継がスムーズになるのは間違いありません。
ところが、この様な取り組みが、現在では、不可能ではなくなってきています。
そして、債務の圧縮は、様々な場面において、実現可能な手段となろうとしているのです。
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