倒産をしないために・・・


歴史が好きだといわれる経営者は、多いのではないでしょうか。

歴史学者も顔負けするほど、歴史に関する知識が豊富なカリスマ経営者も少なくありません。

歴史と経営が直結するのではないでしょうが、経営の様々な場面で、歴史から得られた知識が有効に活用できるのだろうと思います。

歴史や過去の実例を知るというのは、経営に有効であることは間違いなく、多くの事例を見返すことにより、重要なキーワードが浮き上がってくるのではないでしょうか。

 

 

ご相談者には、様々な共通点が存在するように思います。

経営危機を打開しようとご相談に来られるのですから、当然、経営者には前向きで積極的だという共通点があるのですが、経営危機に至るまでの経緯に着目すると、面白い共通点が見られ、興味深いキーワードが浮かび上がってくるのです。

経営危機に陥るということは、経営の破綻に直面するということですから、そのキーワードは、現場における具体的な倒産原因に関することになります。

したがって、そんなキーワードは、倒産を回避するためのキーワードともなりうるのではないでしょうか。

今後も、経営危機に陥らないために、そんなキーワードを知ることは、経営者として価値があるのではないでしょうか。

私が今まで関与した、比較的規模の小さい中小事業者の、実務現場での代表的な事例においての、複数の共通するキーワードをご紹介したいと思います。

 

まずは、決算書・財務諸表に対しての意識の低い経営者が多すぎるということです。

自社の決算書を税理士に作成してもらっても、損益計算書における売上と利益にしか目を通さず、貸借対照表など見もしないような経営者が少なくありません。

決算書は事業の成績表ですから、これでは、経営者でありながら、経営に興味を持っていないということになってしまいます。

逆に、決算書を難しく考え過ぎたり、形式ばった捉え方しかできない経営者も少なくありません。

専門書などを読み過ぎたプライドの高い経営者に多いタイプになりますが、理屈ばかりが先行した実態の伴わない理解をされていますので、決算書の結果について分析はできるが、活用はできないということになります。

決算書を読むときに大事なのは、小さな数字にこだわり過ぎず、実務経営上の問題点を理解し、有効な対策する資料にするということだと思います。

決算書の結果を、経営計画や経営改善に結びつけて、具体性を持つということができない経営者も多いようですので、素直にフレキシブルに捉える様にするべきでしょう。

 

決算書からの流れとして、中小事業者では仕方がないのかもしれませんが、地に足の付いた経営計画を持たれていない経営者が少なくありません。

売上などの計画はあっても、売上を達成する具体的な手段についての計画が存在しないのです。

経営で大事なのは、目標となる結果を達成するための、手段としてのプロセスをいかに効率的に実施するかということだと思います。

したがって、全社的にコンセンサスを図り、一丸となって取り組めるように、判り易い具体的な経営計画は策定することが大事だと思います。

 

倒産するということは、資金繰りが破綻するということであり、たとえ大赤字でも資金繰りが確保できていれば事業は継続できます。

経営の生命線は、資金繰り次第ということなのですが、その資金繰り表さえ作成されていない経営者が多すぎます。

健全時から、出来るだけ現実性のある数値で資金繰り表を作成し、経営者は常に把握をし、事前の対策が効果的に実施できる様に万全の準備しておくと安心です。

 

必死で頑張っておられる経営者でも、少し余裕ができると、気を抜いてしまう方は少なくありません。

資金繰りが厳しいときには、寝る時間も惜しんで走り回っておられるのに、想像してなかった融資などがおりて資金繰りが楽になると、途端に気を抜いてしまわれるのです。

人間ですから、ある程度は気を抜くのも仕方がないと思いますが、現実的に大事なのはこれからなのです。

経営の実態は悪いままなのですから、これから、いかに経営の改善に取り組むかという大事な時期になのです。

資金繰りに余裕が出来た時を、健全経営を取り戻す最後のチャンスだと捉えて、もうひと踏ん張りしてください。

 

製造業の場合、得意先が偏り過ぎている事業者が多いようです。

1社の得意先が、売り上げの大半を占める様であれば、経営の実態が、その得意先の意向に支配をされてしまいます。

売上の30%以上を占める得意先を持たないというのが、製造業の鉄則ですから、得意先が1社減っても、経営に大きな影響ないという経営を目指してください。

 

計画のない発注により、過大な商品を抱えて在庫となり、販売戦略を持たずに不良在庫を積み上げてしまうような、商品管理の不足している小売業者は少なくありません。

商品には原価や金利が掛かっているという意識が欠落しているのかと思うほど、杜撰な商品管理をしている事業者も目につきます。

商品管理能力により、小売業の業績は決定されるといってもいいほどですから、まずは商品管理体制を完成させてください。

 

いまさら、経営者にご説明することではありませんが、対価を得られなければ商売ではありません。

それなのに、売掛金についての管理が甘い事業者が少なくありません。

中には、年間売上に近い売掛金が未回収という事業者もおられて資金繰りに苦慮しておられますが、倒産してないことが不思議なくらいです。

売掛金の回収については、得意先の与信も含め、しっかりとルールを決めて取り組むべきです。

長年お世話になっているからという理由で、売掛金の回収を躊躇することのない様に、大事な得意先として売掛金を回収してください。

 

以上、弊社のご相談者に見られる、倒産に至るプロセスにおける代表的な共通点になります。

全て、事業者なら問題なくできて当たり前のことばかりだといえますが、それが出来ないから経営危機に陥るのだろうと思います。

簡単な内容ばかりですから、該当するような内容があれば、これからの事業の安全を確保するために、是非、前向きに取り組んでください。

 

 

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