叩かれる倒産劇・・・


格安旅行会社てるみくらぶの山田社長などが、詐欺の疑いで逮捕されました。

大手金融機関が、粉飾を見抜けなかったのは間抜けな話だと思いますが、粉飾決算により2億円を騙しられたと訴えたための逮捕とのことです。

たしかに、『粉飾決算』や『計画倒産』という表現が、追及するメディアのニュースで多用され、倒産としては異質な印象を受けます。

『粉飾決算』や『計画倒産』は、実社会ではけっして珍しくはない行為なのに、てるみくらぶの倒産だけがこれほど叩かれるの、何か理由が存在するのでしょうか。

 

てるみくらぶは、今年3月に経営破綻をし、負債総額は151億円ほどにのぼり、その影響を受けるお客様が9万人にも及んだそうです。

経営が悪化した理由は様々に存在したようですが、ここ数年は赤字が続き、資金繰りも厳しくて自転車操業に陥った状況で、金融機関から資金を確保するために粉飾決算をしていたといいます。

それでも、資金繰りは確保できず、最後は計画倒産を企てて、経営破綻に至ったということです。

・・・このように書いてきて、『あれれっ・・・?』と、思ってしまいました。

今までに、私がご相談をさせていただいたお客様でも、同じような内容の方は少なくないのです。

『自転車操業に陥った状況で、資金を確保するために粉飾決算』というご相談者は珍しくもありませんし、『最後は計画倒産を企てて』事業を整理するというお客様も少なくありません。

そして、この様な対応をされたお客様が、追及を受けたという事例などありません。

『粉飾決算』など、一昔前ならば、税理士でも費用を取って作成するほどの、当たり前の作業だったように思います。

融資コンサルタントなどは、決算を粉飾するのが仕事のようなものでした。

金融機関の担当者も、粉飾を知りながら知らぬふりをして、容認する姿勢があったのです。

だからと言って、正当化する理屈にはなりませんが、現在においてもこの傾向は生き残っているのが現実だろうと思います。

『計画倒産』については、経営者として最後の責任を果たすには、避けては通れない行為ではないでしょうか。

経営者にとって、経営破綻に向かう終局面は、精神的にも肉体的にも厳しいものですが、その苦痛から逃れるために、何の手続きもせずに倒産するというのでは、あまりにも無責任だといえるでしょう。

ここは、従業員や仕入れ業者などといった社会的弱者を守るために、最後の対応をすべきた゜ろうと思います。

それが計画倒産というのならば、経営者としては、胸を張って取り組んでいいのではないでしょうか。

現在においては、『計画倒産』かと見間違う様な行為が、政府の施策として活用されているのが現実なのです。

 

ところが、『粉飾決算』や『計画倒産』により、てるみくらぶの倒産劇は大きな問題となり、社長が逮捕されるまでに至りました。

その理由は、『社会的弱者』というキーワードを理解せず、何ら考慮しなかったからではないでしょうか。

負債総額151億円のうち、お客様からの前受金が100億円もあったということで、被害にあった債権者の大半は、仕入れ先や金融機関ではなく素人のお客様でした。

しかも、倒産直前まで、早く入金すると旅行代金が割引になるなどして、お客様から資金を確保しようとしています。

一部には、山田社長が私腹を肥やしたなどとの報道もあり、守るべきはお客様のはずなのに、自らのために資金を集め、『粉飾決算』や『計画倒産』を用いたということが問題なのでしょう。

社会的弱者であるお客様を守るための倒産劇であれば、こんな結果にはなっていなかったと思います。

 

結論としてまとめるならば、『粉飾決算』は、回避すべき違法性のある行為なのかもしれません。

『計画倒産』は、経営者としての最後の責任を果たすために、上手く対応をする必要があります。

これらは、全てが否定されるのではなく、容認される限度も存在しているというのが現実ではないでしょうか。

そして、この現実が、中小零細企業の経営を維持し、社会的弱者を守っているといえるのです。

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