その後のご相談者・・・


破産をも、視野に入れた経営者が、『破産は必要ない・・・』と言われて、その言葉に驚き興味を持たれても、現実として信じられるものではありません。

しかし、現実として『何とかなるかもしれない・・・』と気づき、結果として『何とかなったとき・・・』には、本当に喜んでいただけます。

私の仕事は、ご相談者に『何とかなる・・・』と気付いていただき、結果として『何とかする』までのお手伝いをすることですから、良い結果を得られた時の充実感は何ともいえません。

逆に、『何とかなる・・・』と思われるときに、何もできないで終わるほど辛いことはないのです。


あの経営者は、今頃、どうされているのだろうと思うことは少なくありません。

我々からすれば、ご相談に来ていただいた経営者が、最後までご相談を続けていただけるのは有難いことです。

当然、顧問契約を結んでいただいて、全般的にアドバイスをさせていただければ嬉しいのですが、スポットのご相談でも、電話だけの状況報告でもいいのです。

その後、どうなっているのかという状況が分かれば、それで落ち着けるのです。

ところが、非常に差し迫った状況の経営者から、その後に連絡がないと、気になって仕方がありません。



ある経営者は、友人の弁護士に破産をするしかないと言われ、顧問の税理士のご紹介で、私のところにご相談に来られました。

経営状況を確認すると、確かに赤字が続き債務超過に陥っていますが、破産など全く必要のない状況です。

具体的に実際の経営状況をご説明し、今後の取り組みについてお話をすると喜んでいただき、友人の弁護士を説得をして、頑張って経営改善に取り組むと言って帰られました。

ところが、それ以降、連絡はなく、年賀状は、あて先不明で帰ってきました。



東北大震災から半年ほど経ったころ、仙台で卸業を営む経営者がご相談に見えられました。

地震による影響で取引は激減し、資金繰りも悪化してしまい、仙台に支店を出した東京のコンサルタントに相談をしたそうです。

そのコンサルタントは、300万円という高額で債務処理を請け負い、挙句は弁護士を紹介して破産を勧めてきたそうです。

コンサルタントが、その間にしたことは、取引先への支払い猶予だけという始末で、似非コンサルによる詐欺的な行為でしかありません。

再生の可能性は十分にある状況でしたので、経営者に対策をご説明をすると、そのコンサルタントとは縁を切り、頑張るので顧問契約をしてくれといって帰られました。

しかし、その後、連絡はありませんし、すぐに電話もつながらなくなりました。



電話相談で、自殺を匂わす方は珍しくありません。

その経営者は、自殺して、生命保険で債務を弁済するデメリットを教えてくれと、電話でご相談をしてこられました。

当然、メリットなどなく、デメリットしかありませんから、並べ立ててご説明し、思い留まる様に説得し、念のために連絡先の電話番号も聞いておきました。

その後、心配なので電話をすると、事務員さんが出られましたが、経営者は不在のようでした。

しばらくして、また電話をすると、呼び出しはしますが誰も出られません。

また、しばらくして電話をすると、電話は不通になっていました。



こんな事例は少なくありません。

初回相談だけで、その後にご相談の連絡をいただけない方は少なくありませんから、気にする必要ないのかもしれません。

しかし、このままでは、必要のない無駄な方向に向かう可能性があったり、最悪の選択をしてしまうようなご相談者は、その後も気になってしまうのです。

様々な事情を抱え、それぞれに事業や人生を背負っておられるのですから、私のような者が能動的に口をはさむべきではないのかもしれません。

それでも、『何とかなる・・・』と思われるときに、『何とかする・・・』というチャンスを得られないのは、悲しい無力感を感じてしまいます。

  詳しい内容は、ホームページをご覧ください,

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