経営改善の実際・・・


経営改善の難易度は、経営状況に依り大きく変化します。

業績が少し悪化したぐらいならば、経営改善も容易なのかもしれません。

ところが、いつ破綻しても不思議ではないほどに経営が厳しい状況ならば、経営改善への取組みも難しくなるでしょう。

取組む時の経営状況に依り、経営改善の対応方法は全く異なりますし、難易度も大きく変わるのです。

 

会社再生・経営危機コンサルタントして、様々な経験を積んで参りました。

その経験から、ご相談者の会社を、破産させないというのは難しくありません。

事業についても、維持し継続させるという点においては自信もあります。

経営者の人生や生活が、これからも安定的に確保できることについては約束できます。

しかし、経営改善を成功させて、必ず再生を達成するという保証はできません。

現在の経営形態のままで、事業を継続するといことについては、本当に経営危機に陥ったような状況では簡単なものではないのです。

経営改善について、根本的に勘違いをされて安易に捉えている中小零細事業者は少なくないように思います。

専門家に高いお金を支払って依頼さえすれば、経営改善を実現するのは難しくないと思われているのです。

断言しておきますが、本当に経営改善が必要とされる状況において、経営改善を達成するのは簡単ではありません。

簡単ではないというよりは、極めて難しくて成功率も低いといえるのかもしれません。

 

私どものご相談者で、中小企業再生支援協議会や事業再生士,認定支援機関等の専門家にも、同時にご相談をされている方は沢山おられます。

彼ら専門家は経営改善のプロですから、そんな場合は、私は経営改善についてはセカンドオピニオンの立場になり、万が一に経営改善が失敗した場合の対応をメインに担当するようにしています。

当然、経営改善についても報告を受け、何かあればアドバイスをさせていただきますが、船頭が2人になれば方向性を見失いかねませんので、私は『サブ』に徹するようにしているのです。

ただ、最初から、セカンドオピニオンとして『サブ』の立場を容認した訳ではありません。

事前に、経営改善の意味合いや、専門家の性格や費用、その可能性についても具体的にご説明をしたうえで、専門家への経営改善の依頼を、ご相談者が選択された場合に『サブ』に徹するようにしています。

その選択結果は、私にとって気分の良いものではないのかもしれませんが、次の展開がほぼ読めていますから、不快ではありません。

高い確率で、必ず私の出番が有るからです。

こんな状況で、経営改善が成功する確率は極めて低いといえます。

90%以上の確率で、経営改善に失敗しているというのが現実だといえるでしょう。

この数値は、決して驚く様な高いものではなく、当たり前の数値だといえるのかもしれません。

なぜなら、経営改善に取り組むタイミングを、既に逃している事業者だからです。

私どもにご相談に来られる事業者は、本当に経営状況の厳しい方ばかりで、自分なりに、精一杯、経営改善に取り組んできたのに、経営危機に陥ってしまっている事業者様がほとんどです。

放っておいても、勝手に経営が改善する様な事業者はおられず、通り一遍の経営改善など通用するはずもないといえます。

そんな状況なのに、専門家は、経営改善だけを視野に入れ対象にして、マニュアルに沿って経営改善計画を策定し、手間暇をかけさせて優先的に経営改善に取り組ませます。

その結果、多くの場合は経営改善に失敗し、破産などの法的な処理しか選択肢が残っていない状況に追いやられるのです。

 

経営改善への取組みのタイミングを逃し、取り組めるだけの余裕もない状況なのに、無理矢理に取組んでもよい結果が得られる可能性は低いでしょう。

この様な状況において大事なことは、答えを決めつけずに、様々な展開をシュミレーションしてみることだと思います。

経営改善に優先的に取組むことを否定はしませんが、経営改善に失敗したときのことも考え、事前に準備をしておく必要があるということなのです。

ところが、彼ら専門家は、経営改善しか視野に入れていません。

したがって、経営改善が失敗すれば、効果的な次の選択肢は用意されておらず、破産などの法的処理しか選択肢は残らなくなってしまうのです。

経営改善を、広義に捉え、失敗した時の事も視野に入れておくことは、この段階においては必要不可欠だといえるでしょう。

 

経営危機の打開に取り組む時、最優先が経営改善への取組みであることは間違いないでしょう。

しかし、状況に依り、経営改善の可能性が低い場合が有ります。

そんな時は、経営改善への取組み自体を諦めることもありますし、次のステージの準備を同時に取り掛かるなと、方向性を具体的に確保しなければならないと思います。

経営改善を失敗をすれば、事業者だけが、全ての責任を被ることになりますから、専門家に経営改善の全てを丸投げするのではなく、事業者自らが理解し納得しておく必要があると思います。

できれば、経営改善が成功する可能性は当然のこと、失敗した時の対応などについても、専門家に事前に具体的に確認しておいてください。

プロとして、失敗した時にも対策を持っていることが大事であり、この対策が無いようであれば、経営改善の依頼はやめるべきだと思います。

 

  詳しい内容は、ホームページをご覧ください,

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