不良在庫が儲けの原石に・・・


 

その会社は、商品管理が出来ずに、膨大な在庫を抱えるようになりました。


在庫に関する情報も整理されておらず、商品としては問題はないものの、簡単に処理できないような不良在庫と化しています。

経営が破たんした原因は、この不良在庫だといってもいいのかもしれません。

ところが、その不良在庫、実は、磨けば光る原石だったのです。



事業の資金繰りが回らず、任意整理をされたのは一年ほど前です。

金融機関の債権を棚上げし、仕入れ先などの商取引債権については弁済をされ、従業員や仕入れ先には迷惑を掛けない綺麗な整理でした。

けっして、儲からない事業ではなかったのですが、様々な面での管理ができていなかったのが、経営破たんの根本的な原因だったようです。

営業面を除き、業務面に始まり財務面や労務管理面まで、管理はほとんどされていなかったと言えます。

特に、在庫管理については、無秩序無計画に商品を仕入れ、余ったら倉庫に入れておけという感じで、管理をするという概念さえない有様でした。

経営破綻の原因は、間違いなく放漫経営とされる状況だったのです。


それでも、昔は、十分に儲かっていましたから、大きな問題にはなりませんでした。

ところが、平成20年のリーマンショック以降、ニーズは変化し消費は冷え込みます。

入荷すれば、右から左に売れた商品が、消費者の厳しい目にさらされ売れにくくなりました。

多くは季節商品であり、売れ残った商品は来期に処分しようと在庫に回し、売れ残りセールさえもしませんでした。

商品が売れ残ったら、在庫管理のルールもないままに倉庫に保管し、売れ行きの期待できる新たな商品を陳列するという展開です。

しかし、期待していた商品も売れ残って在庫となり、また次の商品に期待するしかありません。

この繰り返しで、不良在庫はいつのまにか驚くほどの量に膨れ上がっていました。

気が付けば、100坪ほどの倉庫は、天井まで在庫の山という状況になっています。

本来であれば、売上となるはずの商品が、どこに何があるかさえ分からない状況で、倉庫に眠ったままの膨大な不良在庫なのですから、経営破たんは必然の流れだったのかもしれません。


ところが、この不良在庫が、磨けば光る原石になったのです。


事業を任意整理した後、経営者は、次の生きる道を探すと同時に、店舗や商品など現事業の片づけをしなければなりません。

倉庫に残る膨大な不良在庫を処分するのに、どのくらいの費用が掛かるのかも判らず、知人に相談したところ、売れそうな商品をネットで販売してみたらと勧められたのです。

楽天やヤフーでの販売は、手間暇費用が掛かるだけで儲かりにくいからと、アマゾンやオークションでの販売を教えられました。

オークションならば、包装が汚れているなど、少々の問題がある商品も、中古品として扱えば十分に商品になりますから、ほぼすべての在庫が商品になる可能性があります。

汚れなどの問題のない商品は、新品として、単価勝負のアマゾンで、十分に高価な商品となります。

しかも、事業を整理した状況において、不良在庫を商品として販売するわけですから、商品原価は限りなくゼロということであり、売上はそのまま利益になるのです。

高額の処分費が掛かると思っていた不良在庫の処分が、ネット販売では、逆に十分な売上と利益を確保できる在庫商品ということになり、まだまだ山のように残っています。

しっかり在庫を管理していけば、しばらくは十分に生活していけるでしょう。

この理屈が、早い段階から判っていれば、経営は破たんしなかったかもしれません。



難しいと言われるネット販売ですが、まだまだ参入し、儲けることのできる分野のようです。

ご紹介したように、第二会社的に、ネット上のバーチャル店舗を活用するのは有効です。

売れ残った商品を、少しでも高く処分する方法としても、ある程度の効果は期待できるでしょう。

壊れた商品の一部品さえ、商品となりうるネット販売なのですから、知恵を振り絞ってこれからの活用を見直されてはいかがでしょうか?

 

 

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