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何があっても怖くない

債権者である金融機関から、サービサーへ債権が譲渡されてしまった。サービサーは債権回収のプロ、これから厳しい取り立てにあうのではと不安。
そんな時のとっておきマニュアルをご紹介します。

  平成11年2月に施行された『債権管理回収業に関する特別措置法』(サービサー法)により、法務大臣から営業許可を受けた株式会社のことをいいます。サービサー法に定められた金融機関等の特定金銭債権を、買い取ったり回収委託を受けたりして、不良化した債権の回収・処理をおこないます。現在、100社を超えるサービサーがあり、サービサーが活用されて以降、一気にバブル後遺症の不良債権処理が進んだのはご存知の通りです。
 
  サービサーは大きく分けて
政府系 (整理回収機構・保証協会債権回収)
銀行系 (エム・ユー・フロンティア債権回収・みずほ債権回収・SMBCローン債権回 収等)
消費・信販系(三洋信販債権回収・オリックス債権回収・アイ・アール債権回収等)  外資系   (港債権回収・虎ノ門債権回収・エーアールエー債権回収等)       独立系     (東京債権回収・一富士債権回収・センチュリー債権回収等)
の五つに分けられます。同じサービサーでも、その系統により目的や業務内容が微妙に変わり、おのずと債権回収の手法も異なるために、どのサービサーに債権譲渡されるかが債務処理のポイントともなります。
  期限の利益が喪失すると、有担保の場合は担保を競売等で処理し、無担保の不良債権を金融機関はサービサーへ譲渡して不良債権処理するのが主流となりました。金融機関が債権者の場合は、債権放棄等で債務額を減額するのは非常に難しいものですが、債権譲渡によりサービサーが債権者になると、債務額を大きく下回る金額での和解も可能となり、処理速度も随分と速いものになります。一部のサービサーを除き、債権回収のスタンスも金融機関と大差がなく、けっして恐れる必要はありません。
  通常では、最初に届く連絡は債権譲渡を受けたという通知ですが、これはあくまでも挨拶的な通知であり、驚く必要もなく慌てて連絡する必要もありません。その後、サービサーから直接に連絡が入るか、連絡を要求する通知が届きます。この場合は、今後の交渉も考え速やかに連絡をつけるべきです。サービサーは、状況確認で様々なことを聞いてきますが、経済状況等の実情を誠意をもって説明するべきだと思います。
  サービサーへの債権譲渡は、債務処理に関してのチャンスだと考えるべきです。サービサーは債権回収のプロですから、手練手管の交渉を展開してきますが、こちらも目標を設定し腰を据えて交渉してください。慇懃無礼な対応で、口ぶりは丁寧に対応し、和解に向けては、無理せずに実情に即した条件を提示することです。サービサーは手間隙かけるのを嫌がりますので、気長に交渉するのが良い結果につながりやすいともいえます。ただ、最近の傾向として、放置すると裁判に打って出るサービサーも増えていますので、和解に向けての前向きなスタンスは示し続ける必要があります。
  サービサーは、初期の交渉段階から和解を口にしますし、最終の落としどころが和解であることも間違いありません。しかし、交渉過程において、最初からギリギリの金額を提示してくるはずもなく、初期提示は債権額の40%〜60%程度での和解が提案されます。この数字は、債権譲渡額に比較すると望外な金額であり、サービサーの思う壺にはまるだけで検討に値しません。出来れば債務額の10パーセント以下での和解条件を引き出すように交渉してみましょう。
  和解書に双方調印し、関係書類を返却してもらってサービサーと和解が成立すると、その対象債務は無くなります。当然、その債務に関して、その後は一切の請求もなくなります。ただし、債権放棄により債務免除益が発生し、大きな税金を背負う可能性もありますので、和解方法については十分に注意してください。

  サービサー法は、平成の徳政令と言われてもいます。サービサーへ債権譲渡されることによって、今までなかなか解決できなかった債務処理が、支払い可能な金額で一気に解決される可能性があります。サービサーとの交渉は、チャンスだと考え前向きに交渉してください。