予防保全の原則
予防としての取り組み
資産の予防的保全は、経営の維持を阻害する行為からの予防という意味になります。 あくまでも、経営維持のために資産を守るために、予防的に実施する行為ですから、出来るだけ早いタイミングで、事業と人生の維持のために必要な資産について積極的に実施をすべきでしょう。 知識を十分に身につけて、予防行為であるという根拠の下で、詐害行為と混同されないように注意しながら、断固たる決意で取り組んでください。
保全の3原則
資産の予防的保全を実施するには、次の3原則があります。
- その資産を知られない ・・その資産の存在が知られなければ、強制執行はできない。
- その資産の名義が違う ・・その資産の名が違えば、強制執行はできない。
- その資産に価値がない ・・その資産に価値が無ければ、強制執行をしても意味が無い。
予防すべき資産として、代表的なものは以下の通りです。
- 現金
- 預金
- 不動産
- 有価証券・会員権等
- 生命保険
- 家賃・保証金
- 車両・機械等の動産
- 売掛金 ( 得意先 )
- その他
保全のタイミング
資産の予防的保全を有効的にするには、出来るだけ早い段階での取組が必要です。
債務超過に陥っていない健全経営時での実施であれば、今後については何ら心配のない行為になります。 逆に、債務超過状況での実施であったり、経営破綻の直前で実施されていた場合などは、大きな問題になる可能性もありますので、タイミングを間違わないよう出来るだけ早く対応してください。