債権の意味と優先順位
債権とは
債権とは、相手に対して、何かをさせる権利のことです。 請求できる権利が債権ということにもなり、お金を支払わせる権利であったり、物を提供させる権利であったり、逆に、何らかの行為を禁止する権利等も債権ということになります。 債務は、債権と逆に、何かをさせられる義務の事をいいます。
経営危機での債権の種類
経営危機で考えられ債権というと、金融機関からの借入金についての返済が頭に浮かびますが、実は様々な債権が存在します。 従業員の給与や取引先への支払、税金や社会保険料、生命・損害保険や賃貸料など、請求を受けて支払義務のあるものは全て債権であると認識してください。
債権の優先順位
債権は公平なものであり、その給付(支払)についても公平にしないと偏頗弁済として追及されかねません。 しかし、資金繰りが悪化した経営危機の局面において、すべての債権について給付できる資金がなければ、優先する債権から給付するというのは経営を維持するためには仕方ありません。 その優先順位については、債権者の性格と今後への影響を考慮して決めてください。連鎖被害や信用不安の流出を考えると、従業員や取引先等の社会的弱者が優先されるということになるのでしょう。