本当の経営状況・・・


経営者といえども、会社の経営状況を正しく把握しているとは限りません。

経営状況を把握することは簡単ではありませんし、経営者の性格で判断は大きく変わりもします。

経営状況を、ランク付けで把握できるような基準があればいいのですが、明確な判断基準や手法もありません。

それが経営状況の悪化した会社であれば、その状況判断は重要度を増すのですが、さらに難しくなってしまうのです。

 

簡単なようで、難しいのが、正しい経営状況の把握だと思います。

黒字や赤字であるとか、利益率が何パーセントであるとか、純利益がいくらであるとか、財務諸表の結果で把握する方法はあるのかもしれません。

経営分析をして、基準指標と比較した数値で、自社のポジションを確認する方法などもあるでしょう。

健全な経営状況であれば、これらの数値によって状況を確認し、一喜一憂するのもいいのでしょう。

しかし、経営に不安を覚える様な状況であれば、そんな甘い判断では命取りになってしまいます。

資金が不足するような経営危機状況であるならば、もっと具体的な判断基準が必要になるのです。

その不安を取り除くために、本当はどの様な状況であり、どの様な対応方法が存在するのか、ということを具体的に判断しなければなりません。

これが、難しいのです・・・。

専門家に相談しても、税理士さんであれば、数値では説明してくれても具体的な表現はしてくれません。

弁護士さんは、経営分析は不得手な方が多く、破産の展開に進んでしまうことが多いでしょう。

事業再生士などは、経営状況に関わらずに、経営改善や会社分割などに時間と資金を掛けさせるという傾向があります。

専門家に相談しても、期待するような答えは得られないというのが現実であり、結局、自らで判断するしかないのです。

 

経営状況を正しく判断する方法は、様々に存在するといわれています。

たとえば、借入金が、売上の50%を超えたら危険であるとか、債務超過額が、売上の40%を超えたら倒産するなどと、まことしやかに言われています。

しかし、これらは時代や環境で変わる判断基準であり、その他の判断方法にしても曖昧で、多くは無責任な判断基準でしかないといえます。

経営危機で、経営状況の判断を誤れば、経営破綻に直結しかねませんから、失敗は許されません。

そんな時に、活用すべき有効であり簡単な方法を、収益と資金繰りの面でご紹介したいと思います。

収益性での一般的な判断方法としては、黒字が確保できているかどうかということになります。

本業が黒字かどうかというのは、経営危機での状況を把握するにおいて重要なポイントとなります。

税引き後損益が黒字か、近々黒字化が可能であれば、経営改善に取り組んで現経営形態での事業継続を図ることになるでしょう。

税引き後損益が赤字であるとか、経営改善しても黒字化が無理な状況であるならば、現経営形態での事業継続は難しくなります。

その場合は、第二会社や会社分割,事業譲渡などにより、他の形態での事業継続を図るべきでしょう。

これが、収益性での簡単な判断基準ですが、経営危機では資金繰り状況も重要な判断基準となります。

というよりも、本当に経営危機に陥った状況ならば、もっとも重要な判断基準が資金繰り状況ということであり、経営危機に不安を感じたときは、資金繰りで経営状況を判断するべきといっても過言ではありません。

どんなに赤字でも、資金繰りが確保できれば、事業は維持できます。

しかし、どんなに黒字でも、資金繰り確保できなければ経営破綻するでしょう。

貸借対照表や損益計算書を参考にすることも大事ですが、経営危機では資金繰りなのです。

そこで、簡単にまとめると、資金繰りが確保できるならば、現経営形態での事業継続を目指します。

資金繰りが少し厳しい状況でも、リスケジュールなどの有事の資金繰り対策を実施して、資金繰りが確保できるならば現経営形態で継続の可能性はあります。

しかし、有事の対策をしても資金繰り確保が難しいようならば、現経営形態での事業継続について見直す必要があります。

その場合は、負債の状況などにより、他の形態での事業継続を検討すべきでしょう。

場合によれば、事業自体の継続を諦める必要もあるのかもしれません。

 

資金繰りでの状況判断において留意していただきたいのは、中小企業は会社と経営者の資金が近いということです。

倒産して当然という状況なのに、平然と事業継続されている会社があります。

会社の資金繰りは厳しくても、経営者個人の資産が潤沢で、会社の資金繰りに流用されているからであり、中小企業では珍しいことではありません。

このことは、経営に不安を覚えた状況において、極めて重要なキーワードになります。

経営者の資金も入れて資金繰りを考えるべきなのか、それとも切り離して考えるべきなのか・・・。

その判断は、経営者の将来、根本的に変えてしまう可能性があるのです。

 

 

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