経営状況を理解する・・・


ご相談にこられた経営者に、現在の経営状況を正確に理解されている方は多くありません。

具体的な経営状況が判らず、不安だからご相談に来られ、状況を理解して対応方法を知ろうとされるのです。

正しい経営状況を把握するというのは、実は簡単ではなく、特に、経営に不安を覚える様な環境においては、経営状況の把握はなかなか難しくなってしまうのです。

今後の対策の基本が、現在の経営状況ということになりますから、経営危機の打開に向けて、その把握がもっとも重要になるといえるでしょう。

 

経営危機の打開は、正しい経営状況の把握から始まるといっていいでしょう。

今後の展開を考えるうえで、現在の経営状況が全ての基本となるからです。

しかし、この正しい経営状況の把握が、実は簡単ではありません。

把握をしようとされる経営者のご性格で、その判断が大きく振れてしまうことが少なくないからです。

ポジティブなご性格なご相談者の場合は、何とかなるだろうとの考え方で、簡単に捉え過ぎることが多くなります。

今月末の資金繰りが確保できてもいないのに、未だ、何とかなると考えられていますから、突然に万歳するしか無くなります。

逆に、ネガティブなご性格のご相談者は、悪い方向へ思考が振れてしまい、無駄に不安を増幅させてしまうことが多いようです。

まだ、何の心配もいらない経営状況なのに、不安に苛まれて仕事が出来なくってしまい、せっかくのチャンスを逃してしまうことさえあるようです。

経営状況を把握するためには、最低限の財務知識が必要なのは当然ですが、経営者のご性格についてもバランスが求められるのです。

 

相談をする専門家でも、その判断は大きく変わってしまいます。

専門家は、皆さんご自身の商売を考えた判断をされます。

したがって、その判断が、ご自身の商売につながる様な判断をされる傾向があるということです。

例えば、弁護士さんにご相談をすれば、その答えはほぼ想像が付くと思います。

決算書をしっかりと読み込んでもいないのに、破産しかないと勧められることが多いのです。

それは、弁護士さんにとって、破産が、もっとも都合のよい選択だからであり、ご相談をされたクライアントのための選択ではないのです。

事業再生の専門家にご相談をされた場合も、その答えは容易に導くことが可能です。

高額な相談料が払える相談者には、経営改善を勧めます。

しかし、相談料を払うことも難しい様な相談者は、破産を勧められるか相手にもされないということになります。

事業再生の専門家にとって、高額の相談料を払ってもらえる相談者だけが、お客様となりうるからです。

 

2カ月程前のブログでも、経営判断のポイントについてご説明をしましたが、財務の知識が無ければ、正しい経営状況の把握は難しいのかもしれません。

しかし、経営状況の具体的な把握が出来なくても、次の展開について、経営者ご自身での判断を可能にする方法はあります。

以下のポイントを押さえることが出来れば、経営状況の必要なポイントを把握したと同じ効果が得られます。

 1. 資金繰りが確保出来るかどうか

資金繰りがいつまで確保できるかを精査してください。

有事の資金繰りですから、当然に、あらゆる手段を実施したうえでの資金繰りとなります。

その結果、確保された一定の期間と、様々な対策の選択肢の必要期間と照らし合わせて、その選択の可否が検討できることになります。

もし、一定期間の資金繰りの確保が出来ないということになれば、選択肢は破産しかないということになりますが、現実的には、有事の対策により資金繰りは確保出来ることが多いようです。

 2. 経営改善は可能なのか

売上の拡大,粗利益の増加,経費の圧縮という、経営改善の3要素について検討してみてください。

その検討の結果、利益が増加するのであれば、再生を目指して経営改善に取り組むことになります。

逆に、経営改善が難しいという結果になるのであれば、事業と人生を維持するというステージに移ることを検討することになるでしょう。

極めて、簡潔にまとめれば、以上2点のポイントを押さえれば、今後の取組みの検討が出来るということになります。

経営の不安を抱く状況においては、この様に簡潔に検討する方が、答えは得やすいのかもしれません。

 

どうすればいいか判らないのが、経営危機の環境です。

しかし、判らないからといって、そのまま放置すれば、最悪の結果を招くことになってしまいますから、前向きに動かなければなりません。

まず、大事なのは、『何が、可能で不可能か・・・』という判断をするための、基本的な状況把握をするということなのです。

 

 

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