時効を援用する・・・


消滅時効に関するご相談を、続けていただきました。

同じ消滅時効についてのご相談ですが、借入金の消滅時効についてのご相談であったり、詐害行為取消請求に関わるご相談など様々です。

今回は、もうすぐ借入金の時効期間が完成するのに、債権者から時効の中断を仕掛けられたというご相談について、対応方法をご紹介したいと思います。

消滅時効は、法律で認められた、借金を正当に処理できる手続きですから、前向きに捉えていただきたいと思います。

 

ご相談をいただいたお客様は、15年ほど前に、信用保証協会に代位弁済をされました。

事業は、破産こそしていませんが、今は、放置をされて実体はなく、倒産状況になっています

その後、債務の返済は、分割も含め一切できていません。

代位弁済後、過去2回、5年経過前毎に、信用保証協会に呼ばれて債務承認書を書かされて、時効は中断しています。

前回、債務承認書を作成して以降、信用保証協会とは連絡を取っておらず、次の債務承認はせずに、放置をして時効を狙おうと思っていました。

ところが、前回の債務承認書から4年半程が経過したある日、携帯にかかってきた突然の電話に出てみると、なんと信用保証協会の担当者からの電話でした。

電話にも出ず、放置しようとした作戦は、これで失敗です。

電話の向こうの信用保証協会の担当者は、案の定、来所して債務承認をするように迫ってきます。

もうすぐ時効なので、来所して、債務承認書を書かなければ裁判をして時効を中断する・・・と、こちらの恐れていた通りの要求でした。

もはや対処方法はなく、時効は諦めるしかないのでしょうか・・・・。

 

そもそも、時効は、簡単に援用できるものではありません。

債権回収のプロが、簡単に援用をさせるはずはないのですが、現実的には、時効の成功事例は少なくないのです。

特に、事故後、ある程度の期間が経過した債権債務については、時効の可能性は拡大しますし、債権者が意図的に時効に持ち込む事例さえ見受けられます。

したがって、たとえ債権者が信用保証協会であろうとも、時効を諦める必要などありません。

今回の場合、約15年が経過した昔の債務であり、ここ数年は連絡も取れていないことを考えると、本来は電話に出るべきではなかったといえます。

電話に出てしまったとしても、他人の振りをするぐらいの対応をすべきだったとも思います。

しかし、電話に出て、本人であることを確認し、訪問する日程まで決めてしまったのですから、今更、後悔をしても仕方がありません。

この失敗を、チャンスに変える可能性がないか、考えてみるべきでしょう。

 

まだ、時効に向けてのチャンスは残っていると思います。

この債務は、事故後、15年も経過した古い債務であり、そろそろ最終処理されても不思議ではないタイミングです。

ここ数年、連絡が途絶え、夫人から三下り半を突き付けられ、収入は乏しくて明日の生活さえままならないという、お客様の苦境を信用保証協会は知りません。

債務者の具体的な状況が判らないから、信用保証協会も債権回収を諦められないというのが実情でしょう。

これらを前提に考えると、信用保証協会を訪問した時の対応が見えてくるのではないでしょうか。

服装は、着た切り雀の、いつものボロボロの格好で行くしかありません。

住むところもなく、食費にさえ事欠く現実を説明し、返済資力が全くないことを説明するしかないでしょう。

これから、生きるために、どうすればいいのか相談するのもいいのかもしれません。

これが現実なのですから、この苦境の事実を知った信用保証協会がどうするのか、後はお任せするしかないのです。

 

今までの経験や事例から考えると、時効まで進む可能性は、決して少なくはないと思います。

信用保証協会として、債権回収は無理だという判断にしかなりませんから、ここで、15年も前の古い債権に対して、無駄な裁判費用を掛けるでしょうか。

債務承認書については、債権額を確認するために預かって持ち帰りましたが、未だ、債権額を確認する資料は見つからず、このままでは記名押印して返送できそうにありません・・・・。

 

 

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