銀行のウソ・・・


顧問先の経営者が、慌てた声で電話をかけてこられました。

取引先の銀行の担当者から、このままでは法的手続きに着手すると、脅されたということです。

既に半年以上のご相談で、債権債務処理に関しては、既に十分な知識をお持ちのはずなのですが、債権者銀行のこんな定番であるコケ脅しにでも、不安になってしまわれるのです。

普段は強気の経営者でしたから少し驚きましたが、債務処理の場面は、理論だけでは通じないということなのでしょう。

 

債務処理の現場に限らず、様々な場面で実践の知識である・・・実学・・・が求められます。

生存競争の社会においては、机上の知識だけでは通じず、実際にどれだけ現場を経験するかということが、生き残りのためには不可欠ではないでしょうか。

自分だけで生きていける世界ではなく、常に、相手のある環境で生き抜くわけですから、相手の考え方や動きについて、実際に経験して理解することにより、成長して生き残れるのだろうと思います。

相手が、銀行などの金融機関であれば尚更です。

さらに、経営が厳しくなった時の、金融機関との対応の場面では、机上の空論など通じない、経験だけがモノを言う世界だといえます。

それは、相手となる金融機関が、知識をタップリと持ち、債権回収のためには手段を選ばない優秀なハンターだからです。

 

知識が少なくとも、経営危機での修羅場を上手く潜り抜けている経営者は少なくありません。

それは、最大の債権者である金融機関の本性を知り、嘘をつくということを知っているからです。

金融機関は、債権回収のためなら、嘘をつこうが、詐欺的行為であろうが、バレない限りは平気で仕掛けてくるということを、経験の中で身に着けたうえで対応をされるから強いのです。

しかし、経験の少ない債務者は、嘘をつくとか詐欺的行為をするなど金融機関がするはずないと思っておられるでしょう。

そんな債務者は、金融機関に嘘をつかれても、嘘だとは気付かずに信じてしまい、その結果、債権者である金融機関の術中にハマってしまうのです。

冒頭でご紹介したお客様など、正しくこのパターンになります。

債権者である金融機関は、債権回収に不安を感じると対応は大きく変化し、その不安が現実化してくると、本性をむき出しにしてきます。

ジェントルマンの仮面を脱ぎ捨てて、債権回収を最優先に、債務者に対してあらゆる手段を講じ、平気で嘘もつくようになります。

そんな債権回収の場面で、どんな真っ赤なウソをつくのか、少しご紹介をしたいと思います。

借入を申し込むと、貸付の残債が残っているので、これを返してくれたら、すぐに1000万円を上乗せして融資します・・・この様に言われることがあります。

これは、真っ赤なウソで、貸しはがしの典型的なパターンになります。

本当に、新規融資をするのなら、まず貸付の残債を返してくれとはいいません。

返済猶予(リスケジュール)を申し込むと、いいですよ、利息は2%上がりますけど任せてくださいと、笑顔で承諾してくれました・・・ということです。

これは、返済猶予を金儲けに転化しようという金融機関の策略であり、資金繰りが厳しいのに利息を上げられては意味がありません。

利息を上げなければ、返済猶予が出来ないというのは真っ赤なウソです。

資金繰りが厳しいので、借入のある金融機関にある定期預金を取り崩そうとしたら、担当者から担保性のある定期預金だから駄目だといわれました・・・この様にきつく言われたそうです。

これもよくあるパターンの、真っ赤なウソです。

担保になっている定期は解約できませんが、担保性などといった括りはなく、担保ではないということになります。

資金繰りが厳しくなり、利息の支払いを1回待ってくれるように金融機関の担当者に依頼すると、代位弁済した方が資金繰りは楽になると勧められ、全ての支払いを止めて代位弁済をしてもらいました・・・ということです。

これは、債権者金融機関が、債権回収の最終処理をするための、真っ赤なウソです。

代位弁済をすることにより、金融機関は処理が終わり、債務者も一時的には資金繰りは楽になりますが、正式に不良債権化するわけですから、正式な債権回収に着手されることになります。

金融機関の担当者から、このままで大変なことになりますよとか、法的手付きに着手しますよと脅され、将来に絶望しています・・・この様に追い込まれています。

これら2つの脅しの文言は、当たり前に用いられるパターンであり、知識のある債務者からすれば真っ赤なウソだといえます。

既に、大変な状況になっていますし、いつ法的手続きをされても不思議ではない状況ですから、その認識さえあれば、何の心配もありません。

サービサーの担当者から、このままでは差押えをするしかありませんと言われ、いよいよ万策尽きたか・・・と考えているそうです。

これも理屈の合わない、真っ赤なウソだといえます。

差押えや強制執行は、突然に実施かるから効果があるのであって、事前に予告すれば意味がなくなります。

 

これら、ご紹介した内容は、代表的な事例だけです。

実際の、債権債務処理の現場では、経営者の人生や命を全く無視した、驚くほどの嘘や詐欺的行為が当たり前のように横行しています。

全ての金融機関の担当者が、この様な卑劣な対応をする訳ではありませんが、債務者としては、この現実をしっかりと認識して金融機関と対応していただきたいと願います。

 

  詳しい内容は、ホームページをご覧ください,

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