土俵際の対応③ 資金繰り対策・・・


瀬戸際の経営状況に追い込まれてしまっても、何も諦めることなどありません。

貸借対照表や損益計算書が、たとえ悲惨な状況であろうとも、それだけで答えを決めつけることないでしょう。

事業継続は、運転資金さえ確保できれば十分に可能なのです。

難しいのは、いかに資金を確保するのかということであり、これからが本当の資金繰りだといえるのかもしれません。

 

キャッシュフローは、過去の資金の動きについての結果になります。

過去1年間の、日常の経営における資金の動きをまとめたもので、ある意味、資金面における経営体質を理解する資料といえるでしょう。

キャッシュフローがプラスであれば、資金的には回っており、事業継続が可能な経営体質であるということになります。

ただ、結果としての数値ですから、今後の事業継続の可否については、根拠として捉えるもので、新たに手を加えて改善することはできません。

しかし、資金繰りは、これからの資金の動きについての予測ですから、手を加えることは可能です。

売上の予測数値を変更するのも、手残り資金を増額するのも、知恵と努力と覚悟があれば可能だといえます。

たとえ、大きなマイナスであったとしても、今後の対応次第で数値を改善できるのが資金繰りなのです。

そして、この厳しい経営状況で、資金破綻を起こさないために、資金を確保して行く作業こそが、本当の資金繰りだといえます。

 

この状況での資金繰りは、簡単ではありません。

しかし、どんなことがあっても、確保しなければならない資金繰りでもあります。

具体的には、既に借入は難しい状況であり、自らの知恵で資金を創出するしかないという、そんな厳しい経営状況で取組むポイントは、全てに資金繰りが優先するということになるでしょう。

資金繰りを最優先に捉え、貴重な資産でも聖域なしに活用し、資金として確保を図るということです。

貸借対照表左側の資産の部の項目については、全て資金繰りの原資と捉えるぐらい で取組んでください。

そして、資金の流出についても、極力抑える必要があります。

綺麗に表現すると、資金の流れを整理するということになるのでしょうか。

支出である支払などを、出来るだけ遅く少なくするという作業になります。

『全ての資産を対象に資金確保を図る』,『資金の流出を抑える』、この2点が、資金繰り確保の大原則となります。

しかし、これは有事での緊急避難的な資金繰り対策であり、もっとも大事な資金繰り対策が『経営の健全化』であることを忘れないでください。

この段階においては、資金繰りというものを、割り切って考えることが大事なのかもしれません。

もしも、資金繰りが失敗し、事業が破綻すれば、全てを失ってしまいます。

しかし、資金繰り確保することかできて事業を再生できれば、また資産を得ることも可能だというような、そんな瀬戸際の状況だということです。

したがって、資金繰りを最優先するしか、残された方法はないと割り切ってください。

 

この状況において、留意すべきことも2点あります。

まずは、信用不安につながらない様に留意することです。

事業を継続するための作業なのに、信用不安が流れれば事業の継続は難しくなってしまいます。

貴重な資産を処分したり、支払条件を変更するなどといった、資金繰り確保の対策は信用不安につながり易いといえます。

全ての資金繰り対策作業に、しっかりとストーリーを構築し、信用不安につながらない様にしてください。

もう1つの留意点は、引き際を間違えないということになります。

これは、この段階において、常に頭に入れて考慮しておくべきことなのですが、確保できない資金繰りであれば諦めるということです。

事業継続でも同じことがいえますが、継続できないのに資金を注ぎ込んでは意味はありません。

資金繰りにおいても、確保できないのに全ての資産を注ぎ込んでは、最悪の結果を招くことになってしまいます。

したがって、資金繰りが確保できないと判断すれば、事業の継続を諦めて、その後の方向性を転換させることが求められるのです。

そして、この判断は、できるだけ早くすることが大事だと思います。

 

ここまでの流れをまとめると、まずは、キャッシュフローにおいて、資金的に事業継続の可能性を確認します。

その結果、継続が可能であると禁断することができれば、次には、現実的な資金繰りにおいて、資金を確保して事業を継続させるという流れになります。

資金繰りは簡単なものではありませんが。確保することができれば、事業を恒久的に維持するための、次のステップへ移ることになります。

 

 

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