どんな経営状況に陥ろうとも、事業を継続するだけならば間違いなく可能です。
不渡りを2回も出すような厳しい経営環境であろうとも、事業を継続するだけならば方法はあります。
しかし、そこまでして、今のままの形態で事業を継続する意味はあるのでしょうか。
事業を維持すべき複数の方法が存在し、他の様々な選択肢もあるなかで、単純に事業継続にこだわる理由は何でしょうか。
経営状況が厳しくなった中で、ただ事業を継続させるために、個人の資産も投げ打ち、全てを捧げて頑張ろうとされる経営者は少なくありません。
たしかに、経営者としての基本的なスタンスは間違っていないのでしょうが、事業を継続させるために頑張る目的をしっかりとお持ちなのでしょうか?
多くの場合、中小零細事業の経営者は、頑張るという方法しか知識がなく、頑張ることを諦めてしまえば、破産という最悪の結果しかないと思い込んでおられことが多いようです。
だからこそ、そんなに無茶をしてまで、頑張ろうとされるのだと思います。
経営危機に陥った経営者が、事業継続を目指して頑張るには、目的が必要です。
当然に、目的は事業を再生させるということになり、再生ができるという現実が同時に必要になるのでしょう。
経営状況は改善して、収益性も向上し、数年後には借入金についても約束通りに返済できるような状況であれば、当然に事業は継続させるべきだと思います。
再生という現実が伴うのですから、現在の経営形態を維持して事業を継続させ、再生を目指した経営改善に全力で取り組むべきです。
しかし、残念ながら、金融機関に返済猶予(リスケジュール)をしてもらった様な中小零細事業者が、約束通りに借入金を返済できるように戻れるほど、経営が改善する事例は多くはありません。
再生できる可能性があって経営改善に取り組んでも、再生という現実を達成できない事例は多いのです。
経営危機に陥った段階で、当初から再生という現実を伴わない事例も少なくありませんから、中小零細事業者にとって再生は難しい現実だと言えるのではないでしょうか。
ただ、延命は難しくありません。
事業を継続させるだけであれば、様々に方法は存在しますから、延命させることは難しくはないのです。
多くの事業再生をテーマにした専門家が、当初から再生は不可能だと断言できるような中小零細事業者に対して、経営改善を勧めて取り組ませようとするのは延命が可能だからです。
しばらくは、さまざまな手段で事業継続を維持させ、その間に高額の費用を取って、経営改善に取り組ませます。
しかし、その先には何もありません。
経営改善できるはずもなく、再生には失敗し、選択肢も目的も失うことになってしまいます。
費用を支払えなくなれば、お客様ではなくなりますから、専門家は躊躇せずに破産を勧めてくるでしょう。
その段になって、中小零細事業者が我が身を振り返っても、残りわずかだった貴重な資金や資産は、全て無駄な再生への取り組みのために使ってしまい、何もかも喪失したという結果だけが残ることになるでしょう。
延命を否定するものではありません。
むしろ、事業継続という延命は必要だと思いますが、前提となる条件があります。
その間に、何をしておくのかということです。
単に、意味もなく延命のために事業を継続させるのではなく、次の展開のための準備をする期間を確保するための延命であるべきではないでしょうか。
再生できるという現実を伴わない状況だからといって、事業や人生を諦めるわけにはいかないのです。
事業を継続している間に、次の事業承継や維持についての対応や、人生を確保する準備をするための延命にしなければなりません。
事業を継続する目的は、まず人生を確保するということであり、そのために事業を維持し、生活の糧を得るということになります。
経営者として、どんなことをしても、事業を継続したいという気持ちは判ります。
しかし、それは、しっかりと状況を認識し、目的を明確にしたうえでなければ、状況を悪化させる選択になりかねないのです。
選択した、その先に、目的を満たす答えが見つからなければ意味がありません。
知識がなく、目的も持たず、ただ不安から逃れるために、意味のない事業継続や破産という選択するのではなく、選択したその先に、事業維持や人生の確保が見つかる選択にすべきではないでしょうか。
これからの人生が、決まってしまう選択になるのです。
ここは、明確な目的をもって、最善の努力で取り組むべき場面だと思います。
詳しい内容は、ホームページをご覧ください,
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