PDCAサイクルを活用した経営改善を勧める専門家は少なくありません。
一見、効果的に思えるこの取り合わせですが、PDCAサイクルと経営改善の双方を理解されている方なら、そのまま活用するには問題があると判っておられると思います。
それは、PDCAサイクルは、プラン策定から始まる取組みであり、経営改善は問題の抽出から始めるべき取組みだからです。
改善をすべきなのに、何を改善すべきかを明確にもせず、プランを策定しても意味がありません。
だからこそ、経営改善には、Check(点検・問題抽出)から始まるCAPDが有効なのです。
CAPDの具体的な内容については、2014年3月27日からの当ブログをご覧いただければ、詳しくご説明をしているので、お目通しをいただければご理解をいただけると思います。
PDCAとは、もともとは生産や品質の管理業務を円滑に進めるための手法として、第2世界大戦後にアメリカの物理学者のウォルター・シューハートとエドワーズ・デミングらが提唱した考え方です。
PDCAとは、「Plan・Do・Check・Action」という作業手順の頭文字を並べた言葉であり、それぞれは以下の意味になります。
Plan : これから、何をするかを計画する 《計画》
Do : 計画に沿って実行する 《実行》
Check : 結果について判断をする 《評価・点検》
Action : 修正し改善をする改善する 《改善・行動》
P→D→C→Aときて、改善により更に良い結果を求めてAからまた次のPに進むので、「PDCAサイクル」とも呼ばれています。
このPDCAサイクルは、計画が達成できるまで、サイクルを回して継続的に改善していくことで効果を発揮する様です。
計画を達成するには効果的であり、現代では様々な分野や作業において活用をされるようになっています。
そして、より効果的に活用をするために、もともとは、Act《改善・処置》として活用をされていたものを、最近はAction《行動》として活用されることが多くなりました。
では、CAPDとPDCAは、何が違うのかといえば、取組むべき順番が違うということが大きいでしょう。
ただし、経営改善という特殊な作業において、この順番の違いは極めて大きな意味合を持ちます。
冒頭でもご説明しました様に、現状に改善をすべき問題があるから、経営改善という作業に取組む必要があるのです。
その、改善の対象となる問題を把握しなければ、改善のためのプランなど出来るはずはありません。
したがって、現状の問題点を抽出することから、経営改善を始めるという流れが求められるのです。
PDCAでは、Checkは《評価・点検》という作業になりますが、CAPDにおいてのCheckは《確認》という作業になります。
PDCAはPlanから始まりますので、Check はDoの結果を評価するという役割なのですが、CAPDにおいては、経営改善に向けての最初の作業として、まず経営改善が必要になった問題点の確認がCheckの役割になります。
しかも、その問題点は多岐に亘ります。
経営改善が必要になった状況というのは、原因が複雑に絡みあっていることがほとんどです。
様々な因果関係の中で、問題点は限定されないことが多く、事業面や業務面,財務面、更には売上や利益,原価,経費,総務面まで、全社的に広く検討する必要があります。
まず、全ての分野を対象に問題点の抽出をおこなうという総論的な取組みが、CAPDとPDCAのもっとも大きな違いだといえるのかもしれません。
さらに、CAPDの場合は、Doの後で検証という作業が入ります。
PDCAの場合では、Checkの役割になるのでしょうが、CAPDでは検証において、実行されたDoの結果を確認し、サイクルの頭であるCheckに戻すか判断する役割になるのです。
CAPDの活用を始めてから、10年を超えました。
その間、経営改善を目指してCAPDに取組んでいただいた多くのご相談者様から、高い評価をいただいています。
経営者自らが先頭に立って取組むことの出来る簡単な活動であり、従業員を巻き込んだ意識改革も可能になり、しかも費用はほとんど掛かりません。
何よりも、経営改善との整合性があり、計画の実現性の高い取組みではないでしょうか。
経営の厳しい状況で経営改善を考えておられるなら、事業と人生を守るために、ご検討をされる価値はあると思います。
詳しい内容は、ホームページをご覧ください,
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